表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

147/161

Episode143

人物紹介を作成しました。

各キャラのイメージ画像もありますので、見ていってください。

人物紹介はepisode1の上に挿入してあります。

「...ノ..ア?」

「ルナ!?」


ルナが目を覚ますが、顔色も非常に悪く、やつれた顔で少しだけ目を開きノアの方を見る。


「ノア...そこに、居るの..か...?」


先程の攻撃により更に呪いが悪化しているのだろう。

ルナはノアの姿がすりガラス越しに見るように、視界がぼやけてしまっている。


「ルナ...僕が見えないんだね...呪いが、呪いが悪化しているのか。」


ルナはぼやける視界を頼りに、ノアの顔付近にやっとの思いで手を伸ばす。


力が入らず、震える手でノアの顔を触る。

触り慣れたノアの頬の感触が分かったのか、ルナの顔は少しだけほころぶ。


「ここに、居ったか...ノア。」

「うん、ここに居るよ...」


「ノア...見えん、のだ。返事を、して...」

「居るよ。ルナ、そばに居る。ずっとそばに居るよ。」


この様子では恐らく耳もほぼ聞こえていないのだろう。

ノアはルナを抱きかかえながら、聞こえるように大き目の声で返事をする。


「そうだ、血を。僕の血を吸って。」


ノアは自分の手のひらを噛み、出血させる。

勿論、瞬時に治らないようにオートヒールは切ってある。


「ほら飲んで。」


ルナの口に自分の血を垂らすも、ルナは咳き込み上手く飲んでくれない。


「なんで、ルナ、飲んで...飲めば回復するかもしれないだろ。」


ノアは、涙と鼻水が混ざったぐちゃぐちゃの顔でルナに問い掛ける。


「も...うよ..い。」

「なんで、諦めるなよ。ずっと僕の血を吸い続けるって言ったじゃないか。ずっと傍に居るからって、言っ...」


「あり..が...う。あ..し..る。」


ルナは精一杯の笑顔をノアに向ける。


「ルナ僕も...僕もね、ルナ...!?」


次の瞬間、ノアの顔を触っていたルナの手から力が抜け落ちる。


目からは光が完全に消え去り、もうそこにはノアは映っていない。


「ルナ...ねぇルナ.....」


ルナは動かなくなる。


ノアより身も心も強く、気高く美しい。


死からは一番遠い存在のルナが死んだ。


ノアは何も出来なかった。


治してあげることも、楽にしてあげることさえも出来なかった。


そして最後にルナが伝えてきた言葉。


上手く声に出せていなかったが、きっとそれは『愛してる』と伝えたかったのだろう。


二人は長い時間ずっと共に歩んできた中で、一度もこの気持ちを伝え合うことが無かった。


ルナは自分の最後が近いと悟り、ノアへと気持ちを伝えたのだろう。


ノアは最後にそれをルナへ伝えることが出来なかった。


こんなにも愛しているのに―――。


ルナは、塵となって消え去って行く。


ピンク色の綺麗な魔石を一つだけ残して―――。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!!

ブックマークと下にある★★★★★を押して、やまうさ(作者)の応援をお願いします。(*'ω'*)


既にブクマ、評価が済んでいる方はありがとうございます!!

凄く励みになっております( *´艸`)

感想やレビューも書いていただけると、非常に喜びます!


この作品を一緒に有名にしてください♪

次のお話も楽しんでいただけたら幸いです。


【作者Twitter】https://twitter.com/yamausayamausa

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ