Episode132
本日、複数話 連続 投稿予定です♪
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では、お楽しみください( *´艸`)
「バンッ。」
飴玉サイズの血液の玉が、敵の頭部を貫通した。
その場に崩れ落ちる兵士たち。
もう既に、この邸に来て何人の命が奪われただろうか。
ノアに背負われているダークエルフの少女サキはこの光景を見て高揚していた。
自分をいじめた者、見て見ぬふりをした者、汚いメスガキと罵った者たちが次々と、自分を救い出してくれた英雄たちに倒されていくのだ。
心が...震えた―――。
邸内に居る全ての生存者は戦闘要員・非戦闘員に問わず、見つけ次第ルナが駆逐していく。
敵に戦う意思があるかどうかは関係が無い。
発見し次第、敵は全て駆逐するのだ。
見敵必殺とはこの事である。
聖人君子であれば、敵が降参したら攻撃を辞めてしまうだろう。
通常の思考回路を持ち合わせて居れば、涙を流しながら許しを請う兵士を無慈悲には殺せないだろう。
だが、ノアとルナはそれができる。
それよりも依頼や目的を最優先とする。
そもそも、生かして逃がすなど最初から選択肢にすら上がらないのだ。
正直言ってこの二人は聖人君子とはほど遠い存在だろう。
だから今回の件に抜擢されたのだ。
この選べない虐殺に...
知識や徳望にすぐれた理想的な人物であれば、この依頼は達成できない可能性が高い。
邪神教徒に関係のある者は、女子供を含めて全ての者を生かしてはおけない。
生き延びたそれ等が新たに子供を産み、育て、そして新たな邪神教徒になり同じことが繰り返されるのだ。
この負のループを根絶しなければならない。
邪神教徒とはそれほどまでに恐ろしい者たちなのだ。
ではなぜそんなにも恐ろしいか...
それは昔々、何百年も昔に大地を焼き、空を割り、生物の20%をも殺し尽くしたと言われている邪神災害が起こる。
それを引き起こした張本人である邪竜ニーズヘッグは、天使と悪魔、人族や竜種といった様々な種族が一致団結しても滅ぼすことが出来なかったのだ。
苦肉の策として四つに分けて高純度の魔石クリスタルへと封印されるも、その封印した状態であっても邪気が漏れ出してしまう。
意志の弱い者や心が優しい者などはその漏れ出した瘴気に当てられやすく、邪竜ニーズヘッグに魂を乗っ取られてしまい操られてしまう。
残りの三つは発見され、厳重に各国が保管しているのだが、残りの一つが行方不明となっており、恐らく邪神教徒の手に渡ったのではないかと予測されているのだ。
そもそも、邪神教徒などその時代は存在しておらず、その邪竜ニーズヘッグが封印された魔石クリスタルにあてられた最初の者が邪神教徒のトップなのではないかとまで推測されている。
そこで二人の話に戻るのだが、ルナはノア以外の人族はエサとしか認識していない。
更に極めて高位の魔族である吸血鬼の真祖であり、邪竜ニーズヘッグが封印された魔石クリスタルを手にしても邪竜ニーズヘッグからの洗脳を受けないのではないかとまで考えられている。
そしてノアは自分が気に入った者以外は一切の興味を示さず、自分やその周りにとって少しでも害が及ぶと判断した場合には即、害を取り除こうとする傾向がある。
もしも、ノアの前でルナが洗脳されそうになったとしても、ノアの状態異常回復にて正気に戻る可能性が高い。
これらが全て合わさり、この二人が最有力候補として多数の国のギルドマスターより推薦が行われたため、今日に至る。
そんなことなど本人達はつゆ知らず、依頼を受けたのであった。
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