Episode130
本日、複数話 連続 投稿予定です♪
12時、13時、14時、15時、16時、17時、18時となっております。
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では、お楽しみください( *´艸`)
「はっー。」
ノアに喰らい付いていたルナが首から口を放し、天を仰ぎながら深呼吸をしている。
吸血姫ここに現るといった雰囲気である。
よろよろと立ち上がったルナの目は赤く妖艶に光り輝き、上からノアを見下す様は最高に美しい。
毎晩床を供にしているノアであっても、吸血後のルナはこの世で一番美しい女性だと心から思っているくらいだ。
「満足したかい?」
「うぬ。お主の血は格別だな。」
「おいおい、血だけか?」
ルナが差し伸べた手を握り、立ち上がるノア。
「ふっ、言うておれ。」
唇から垂れる血液を、手の甲で拭うルナ。
「つれないなぁ。」
勿論冗談でノアは言っているのだが、獲物を狙うような鋭い目つきをしたルナが振り返る。
既に治った首を触りながら、乱れた服を整えるノアの胸をルナが壁へと押し付ける。
「なんだ、此処でしたいのか? 吸血されて発情でもしたか...?」
ノアの背後には壁があり、そこに手を付きノアへと密着するルナ。
「ちょっと、ルナ。」
「吸血だけじゃなく、そっちも無理矢理されたいのか? この変態め...」
ルナの壁に付いていない方の手がノアの胸からお腹へ、そして下半身へと迫る。
「何をしている!!」
タイミング悪く、見回りの監守が来たようだ。
「なぜ手枷が外れている!!」
檻の外では、もう一人の監守が合流し二人で騒ぎ出す。
「ふはは。お預けだね。」
「興が醒めたわ。」
ノアの唇にチュッと一度だけフレンチキスをして、ルナは監守の方を振り返る。
「黙れ。 さっさと、鍵を開けよ。」
「「はい。」」
ルナの魅了で監守二人が檻の鍵を開けてくれたので、外に出ることが出来た二人。
監守たちにこの邸の構造を聞くノアだったが、ルナが最奥の牢屋で何か見つけたらしく手を振っている。
「ふんふん。ありがとう。ちょっとここで待機してて。」
「「はい。」」
監守二人をその場で待機させると、ノアは牢屋の最奥のルナの所まで小走りで駆け寄る。
「これは...」
「元はダークエルフの子供だな。」
「酷いな...」
その牢屋で虫の息となって居たのは、灰色の髪に褐色の肌が特徴のダークエルフの子供だった。
ここの貴族の所有物なのだろうか、まともな食事が与えられていないのか、かなりやせ細っており剰え日常的に暴行を受けていたようで、身体は痣や傷が多くみられる。
床にぶちまけられた糞尿にまみれており、感染症を引き起こしているようだ。
そうか、そうすることで貴族に性的暴行を受け続けることを回避したのか。
賢いが、只この様子では後数時間と持たないだろう。
「アルティメット・ヒール」
ダークエルフの子供は傷、痣、感染症に至るまで全て治癒された。
朦朧としていた意識が戻り、ほぼ見えていなかった視力が回復し視界が鮮明になる。
破れていた鼓膜も治癒され、音もくっきりと聞こえるようになった。
切られていた舌も治癒され、これでいつでも話せるだろう。
ノアは監守から奪った鍵で牢屋を開けると、ダークエルフの子供に手招きをする。
「おいで、身体を綺麗にしてからここを出よう。」
牢屋の中は薄暗く、その前を通る通路は比較的明るいため、そのダークエルフの子供からはノアが逆光で天使のように見えたのだった。
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