表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/161

Episode9

自動回復オート・ヒール


通常自分に発動させている僕の不死王(ノーライフ・キング)たる由縁のスキルをレイナにかける。

このスキルは文字通り身体に少しでも傷などがついた瞬間に自動で回復するというスキルだ。


例えば手のひらをナイフで撫でる。普通であれば、そこには赤い血が線を引くだろう。

だが、自動回復(オートヒール)が発動していると、ナイフが通った瞬間から回復してしまうため、血が出る間すら与えず完治してしまうのだ。


正直このスキルを取得した時には、歓喜した。僕マジ無敵やんけーって叫んで小躍りした程に。


だが、このスキルは対象者を複数設定できないのである。

そう1人だけ。ただ1人だけにしか使用することができない。

まだそれはスキルが育ってないからなのか、そもそもこのスキルがこういう物なのかすら分からない。


でもこれで、レイナは一瞬で塵にされない限り死ぬことはない。僕が先に死ななければ。

そう、この自動回復(オートヒール)は術者の僕から絶え間なく魔力を消費している。

故に僕が生存していることが継続条件なのである。


このタネさえ見破られなければ、この勝負僕とレイナの魔力が尽きるまで戦える。


「ハーッ!!!」


レイナは瞬時に距離を詰め、横一線斬りつける。


キィィィン!!!


だが、黒竜(ブラックドラゴン)は全身黒い鱗に覆われており通常の攻撃は通じない。

間髪入れずに尻尾での薙ぎ払いが来る。


レイナは上手く刀で軌道をずらし飛び退く。

!?


上手く軌道をずらしたつもりだったが、尻尾が思いの外(しな)ったのだろう。


横腹を(かす)めたのだ。

普通だったら大怪我だったが、自動回復(オートヒール)によって既に完治している。

それを確認して次は刀の確認をする。


しかし、レイナの持つ雷切ライキリは常に魔力を纏う妖刀だ。

刃こぼれはしていないようだ。


レイナは雷切ライキリに瞬間的に放出できる最大の魔力を込め、

前方にいる黒竜(ブラックドラゴン)に向かって、刀を横なぎに振る。


「ライトニング!!」

ドッーン!!!バチバチバチ!!!


青紫色にバチバチと光る刀身から放たれる凄まじい威力を持った複数の雷撃が

レイナの前方黒竜(ブラックドラゴン)を含む扇状の範囲に四散する。


黒竜(ブラックドラゴン)は予想外の攻撃に驚いたのか少し退いて様子を伺っている。


だが魔力を鱗にまで張り巡らせているのか、焦げ跡が少し付いた程度の効き目しかない。


「っく。強い...」


レイナは雷切ライキリに纏わせている魔力を極限まで小さくする。


雷刃(ライジン)!!!」


刀ごと両手を前に構え、左手を刃に滑らせ更に魔力を抑え均一化していく。


するとジジッジッジッジジと鳴っていた音がブブブゥゥゥブゥゥゥゥゥンという音に変化していく。


通常青紫色だった刃も今では薄い桃色に変化している。


そう、雷刃(ライジン)とは刀の刃部分を極小の電流を一定の間隔で流すことで、超高速での振動を生み出し、この振動により物体を切削するため、通常の刃物を遥かに越える切れ味が出せる。


だが、この雷刃(ライジン)は魔力操作が非常に難しく、継続して使用できる時間が僅か5分程度しかない。


レイナが現在持つ最大の切り札であり、最強の攻撃手段である。


「5分で倒す。」

ブックマークといいね!★★★★★を押してくださるとめっちゃ喜びます^^*

次のお話も読んで頂けたら嬉しいです♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ