Episode111
ノアとクロエはギルド別館へ戻ると、アリアがベンブルック家の調理人と一緒に夕食を作っているのが見える。
ノアはそれに軽く手を振ると、アリアが近寄って来る。
「おかえりなさい。マスター、クロエさん」
「ただいまー。見て、かっこいい?」
「ただいまぁ。」
ノアはくるりと回ってローブを見せるとアリアはノアの頭を撫でる。
「マスターはいつもかっこいいですよ。」
「そうだよね。」
クロエから新しいローブを受け取ったノアは、ご機嫌でアリアにローブを渡す。
「黒薔薇へようこそ。」
「やったー! ありがとうございます♪」
アリアはローブに袖を通す。
「何か、強くなった気がします!」
「気のせいだ。しかもまだアリアちゃんは弱体化してるし。」
「ぐふっ...」
アリアはその場に崩れ落ちる。
それを無視して二人は奥の部屋へと向かう。
「ちょっと無視って酷くないですか~?」
透かさずアリアはノアを追いかけるのであった。
奥の部屋にはいつも食事をする大きなテーブルやソファーなどがあり、そこには修練が終わり入浴を済ませたレイナとシュヴァルツが寛いで居るようだった。
「おかえりなさいませ。」
「おかえり、ノア。」
レイナに取り敢えずのハグをされて、じたばたするノア。
「レイナさん、主がレイナさんの胸で溺れています。」
「ごめん。」
レイナの力が少し緩んだ隙を見て、ノアはローブの紹介をする。
「どうだい? 作ってもらっていたのがやっと完成したんだ。」
両手を広げてドヤ顔をするノアを見て、レイナは再びハグをする。
「かわいい。」
ジタバタと抵抗をするノアだが次第にそれも弱っていく。
「レイナ、またノアが溺れてるわよ。」
「ごめん。」
「はぁ、主が居るとどうしてこんなにもダメになってしまうのでしょう。この人は...」
また、レイナの力が緩まるとそこからやっとの思いで抜け出すノア。
「ちょっとレイナ、僕の力じゃ抜け出せないんだけど。」
「魔族になってまだ色々慣れてないの。」
「うん、僕の身が持たないから迅速に使いこなすように。」
「分かった。」
「はいこれはレイナとシュヴァルツにマントだよ。」
二人は剣技や体術で戦うので身体が動かしやすいマントだ。
「どうかな?」
レイナとシュヴァルツはその場でマントを羽織って各々腕の稼働領域など邪魔にならないか確認している。
「問題ない。」
「大丈夫ですね。」
「ふふ、それは良かった。」
ノアは気に入っているこれ等がデザインだけでなく、機動性も満たしていると言うことで満足気な表情を浮かべるのであった。
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