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Episode102

クロエは飛行魔法を駆使して上空から氷の壁を地面に生やしていく。


地上付近では、翼を竜化して低空飛行しているシュヴァルツが、位置を微調整するためにクロエに指示をだしている。


高さ50メートルで分厚さは何と3メートルもある頑丈な氷の壁だ。

純度が高く透明であるため、向こう側が透けて良く見えている。


それを上空からみて巨大な『Ω』のような形で設置していく。

勿論入り口の部分は『ハ』のように両方面に広がる受け口を付け、魔物が漏れることなく入っていくように壁を追加していく。


その氷の壁は魔物の大群に沿うように何キロも張り巡らせられた。


「終わったわよ。余裕で間に合ったわね。」

「後10分もありますから()()でしたね。」


クロエの見込みではもっと早い段階で終了していたのだが、シュヴァルツが念には念をと範囲を拡大したためにここまでの時間がかかってしまったのである。


「二人共お疲れ様。」

「ありがとうレイナ。」


「お疲れ様です。」

クロエはレイナからマナポを受け取ると口に運び、シュヴァルツは翼を消した。


「ぷはーっ! 流石に魔力を結構消費したわぁ。」

「そもそもこの規模の魔法をこれだけ連発出来ること自体が異常なのです。尚且つ、それで魔力切れになってないのですから、世界一の魔法使いと言っても過言ではない...いえ、世界一の魔女ですか。」


「世界一の魔女。かっこいい。」

本音でクロエを称賛する二人。


「なに~。二人共惚れちゃったのかしら? 駄目よ。私はノアの物なんだからっ!」

「あ、大丈夫ですクロエさん。ここに居る三人は皆、主の所有物です。」


「そ、そうだったわ。存在するはずの無い自分を超える絶対的強者に屈して惚れちゃった竜と、幼き頃に救ってもらいノア無しでは生きていけなくなってしまった魔王とそれらを氷の中で眠りながら魔剣グラムを通じてずっと見ていた魔女の三人ね。」


ニヒルな笑みを浮かべながら、二人の恥ずかしい過去を暴露するクロエ。


「ちょ...全て見ていたのですか...?」

「そうなんだ、そんなに大昔からノアに寄生していたの?」


少しムッとしたレイナがクロエに刺さるように言葉をチョイスする。


「やめてよ、寄生とか言わないでちょうだい!」

「主の生命力や魔力を吸い取っていたのなら、言葉の通り寄生ではないのですか~?」


シュヴァルツもニヤつきながら、クロエの顔を覗き込むように煽る。


「いやいや、吸い取っていたのは魔剣グラムで、私じゃないわよ!」

「どうでしょう? 色々盗み見していたぐらいですので、何していたかなんて分かったものでは無いですね。」


追い打ちをかけるシュヴァルツ。


「あらまぁ、そんなに言うってことは、ずっと意識を共有していた私にちょっぴり妬いているのねシュヴァルツ...可愛いところあるじゃない。」

「や、妬いてなどいませんし!」


シュヴァルツではクロエに口では勝てなかったようだ。


「そろそろ来るかも。移動しよう。」

「「了解」」


こうして、雑談で時間を潰した三人は魔物を殲滅するのに最も効果的な場所へと移動したのだった。

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