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Episode97

背後に魔族特有の転移ゲートが出現する。

誰がやって来るのかは分かっているので振り返ることなく、対象を監視し続ける。


「はぁ~良いお湯だったわ。人族があ作り出したお風呂という文化は良いものね。我々魔族は魔法で清めるのが一般的で、効率的でもあるものね。聞いてる?オリバー?」

「あぁ、そんなことよりちょっと見てくれ。」


風呂上りで少し艶っぽく頬を赤らめたセシルが、髪をさっと纏めた浴衣姿で現れる。


「もう、何よ急に。折角温まったって言うのに冷えてしまうじゃぁ...な...い。」


!?


「何なのこの量...」

「魔物約十万体のスタンピードだ。」


セシルとオリバーの視線の先約一キロメートル先には、夥しい量の魔物が群れを成して練り歩いていたのだ。


「統率者が居るってことよね?だったらその統率者を始末すれば...」

「始末すればその場で魔物は各地に散るだろう。膨大な被害をまき散らしてな。」


「それは、不味いわね。目的地は何処なの?」

「このまま真っ直ぐに進めば、小さな村々など全て飲み込み最後には、シリウス王国へと辿り着くだろうな。」


「そう。レイナ様のことは我々が御守りすれば良いとして、あのクランが王国を捨てて逃げる選択肢を取るかどうかよね。」

「レイナ様もだが、ノア様もあの国を捨てて逃げるなどしないであろうな。」


「あ~ら、ちょっとオリバー?なにちょっと蘇生してもらっただけでノア様?人族にしかも敵だった者に様まで付けちゃって。」

「当たり前だ。敗北し、死んだ私を敵であるにも関わらず蘇生していただいたのだ。そればかりか、本来であれば身体能力や魔力などが弱体化するはずとのことだったが、ノア様の生命力を分けていただいたお蔭でこうして何の不具合もなく生き返ることが出来たのだ。感謝こそすれ、恨むつもりは微塵もない。」


「ふ~ん。まぁ、私はレイナ様に従うまでよ。」

「あぁ、レイナ様へ報告を頼めるか?俺たちはこのまま奴らの進行を監視する。」


「ん?俺たち?他にも誰か居るの?」

「あぁ、この群れの反対側にメニダが居る。」


「あ~あの売国奴糞ビッチのことね。この魔物にやられたことにして殺してやろうかな。」

「やめろ、メニダも今ではノア様の部下だ。手を出したら只では済まないし、俺もみすみす見逃すことは出来ない。」


「はぁ? そんなこと分かってるわよ。相変わらず冗談が通じないわね本当に。じゃぁ、私はレイナ様に報告してくるから。貴方は精々魔物と売国奴の糞ビッチと仲良くなさい。ゲート。」

「あぁ。状況が変わったらまた報告する。」


オリバーは目の前で蠢く絶望的な光景を見ている事しか出来なかった。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!!

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【作者Twitter】https://twitter.com/yamausayamausa

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