通り過ぎる青春
舗装されたアスファルトの上を歩く、1年と6か月履いた革靴の音。
周りの家から、洗濯物が見え隠れする。
夏休みを匂わせる、太陽の香り。
風は少し湿気を帯びて、漂っている。
歩くスピードは緩めない。時速約5キロ。
黒のリュックが太陽光を集めて、背中に伝わる。
自分の家まで、あと少し。
ふいに横を通る、知らなかった女子高生。
横を通るまで、気が付かなった。
違う高校だろうけれど、自分と同じ年くらいかな。
君も僕も、きっともう25歳なのに。
なぜ、僕たちはいつまでも、気持ちは制服を着ているんだろう。
青春も君も、通り過ぎたはずなのに。
僕たちはまだ、青春を終わらせない。
とにかく短い言葉で書きました。
少しでも、不思議な気分になってもらえたらなあと思います。