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8、課題

 その後数日間は引き続き洗濯や寝室を担当するモニカとブリジット。

そしてブリジットはその間に、ジーンから出された課題について考えていた。


 フランシスの寝室は非常にシンプルであった。

氷の公爵と言われているくらいなので、寒色系の色が好きなのかと思っていたが

部屋は赤や黄色などの色で統一されていたのである。


 ブリジットは驚いて、その後ジーンに聞いたのだが、

あの配色はフランシスの母親の趣味らしい。

 フランシスは元々家の装飾に興味が無かったこともあり、そのままにしているとのこと。



「アンドレア様は、〝血気盛んな子に育つように〟と願って赤を中心とした配色にしたらしいけどね・・・」



 その言葉を発しているジーンから、ありありと赤は旦那様には合わないと・・・

と心の声が聞こえてくるようだった。

 それなら、いっそのこと配色を変えてしまえばいいのだ、とブリジットは計画を練ったのである。



 そして課題が出されて一週間が経つ。

ブリジットとモニカのコンビは解消される事なく、洗濯以外の業務にも携わっていた。

ジーンから出された課題の件は、今日ジーンに報告することとなっていた。



「頑張ってね!ブリジットならきっと大丈夫だよー」



 既にモニカはブリジットに懐いており、呼び捨てでブリジットの名を呼んでいた。

ブリジットもモニカに頼まれたので、二人っきりの時は呼び捨てで呼ぶ事にしている。



「ありがとう、モニカ。」



 笑顔でお礼を返した後、残りはモニカに任せてブリジットは早めにジーンの元に向かう。

ジーンからの指示であった。ブリジットが抜けた分、他のメイドがモニカの手伝いに入る事になっている。


 先輩たちから何か言われるかも・・・とブリジットは実は内心ヒヤヒヤしていたが、

逆に先輩たちからは、



「ブリジット、やるじゃない!頑張って来なさいよっ」



 と激励の言葉を頂き、可愛がって貰っているので何も問題なくジーンの元へ行くことができた。



 ジーンの元に着いた後、ブリジットは手に持っていた資料を使い、話をし始めた。

最初は眉を顰めていたジーンだったが、最後には驚いたり頷きながら聞いていた。



「ブリジット、よく考えたわね。このような知識はどこから手に入れたの?」

「王宮や王都の図書館の本からですね。」



 そう、彼女が学園に入学した際、彼女は全ての図書館に入れるよう学園側と交渉していたのだ。

ブリジット自身が首席で合格していた事で、学園側も二つ返事で許可証を取ってくれたのだった。

 ジーンはブリジットの言葉に納得した様子だった。


 

「では、あとは旦那様に見せておきます。ブリジット、今日はもう戻っていいわよ」



 はい、と返事をした後ブリジットはジーンの部屋を後にした。



 その後、一人になったジーンは手元の資料を見つめ呟いていた。



「この資料の作成能力といい、知識量といい・・・メイドでなくても、どこかの侯爵夫人とかでも立派にやっていけそうね」



 苦笑いをしながら、再度ブリジットから受け取った資料に目を通すのであった。

今で言うプレゼン能力が高いと思っていただければ助かります!


明日は投稿しますが、時間は未定です。

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