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16、ブリジットの弱点 ①

彼女に弱点はあるのか!?編

 その翌日よりジーンのスパルタ訓練が始まっていた。

ジーンは基本的に頭で覚えろ、ではなく体で覚えろタイプの人間である。

その為、訓練はどうしても騎士のような体育会系の訓練になってしまうようだった。


 訓練初日は、ブリジットの様子を見たいがために、

モニカも見学をジーンに名乗り出ていたが、初日のジーンのオーラに負けたらしい。

その翌日からは、ブリジット達に「頑張って」と青い顔をして声を掛けるだけになっていた。


 最初は泣きそうになっていたエリーヌとジョゼは、飲み込みが良かったため

訓練が終われば疲れるが、今の状態でもついていくのは問題が無いようであった。

 精神的なものはわからないが・・・


 今日もジーンの訓練が終わり、折角だからとヴェラ、ベル、エリーヌ、ジョゼ達と共に

ブリジットはお風呂に来ていたのであった。



「あ゛あ゛、疲れたああああ」

「あら、大丈夫?ベル」



 死にそうな声のベルに声をかけたのはヴェラである。

ベルは昨年も給仕を行なっていたが、少し飲み込みが悪い部類に入る。

以前のトラウマもあり、教えて貰っていた事を忘れていたため、一番ジーンの当たりが強いのである。



「むしろ初めてのエリーヌとジョゼとブリジットが飲み込み早すぎて辛いわ。」



 ぶーたれながら話すベルに、呼ばれた3人が顔を見合わせて苦笑いをする。

ベルも飲み込みが遅いわけでは無いはずなのだが、トラウマが強いらしい。



「でも私も驚いたわ。ブリジットは直ぐに出来ちゃうんだもの。ほんと、羨ましいわ。」

「分かる分かる。エリーヌと仕事をする時、いつもその話になるんだよね。なんでなの?」


 

 とエリーヌとジョゼはブリジットに話しかける。

いきなり話しかけられたブリジットは、少し悩んだ後、思ったことを伝える事にした。



「初日の基本を忘れていないからでしょうか?」



 どういう事だ、と顔を見合わせたベルとエリーゼとジョゼ。3人とも眉の間にシワが出来ている。



「多分なのですが、2日目以降の訓練は初日の訓練が出来ていれば直ぐに出来るものと思われます。メイド長は段階を踏んで教えられているので、非常に理解しやすいですし分かりやすいです。」

「うーん、つまり初日の訓練を完璧に出来れば、ある程度できるってこと?」

「はい、その通りです。」



 3人はブリジットの言葉を聞いて何かを考え始めたらしい。

そんな3人の様子をじっと見ていたところ、後ろからヴェラに耳打ちをされる。



「流石はブリジットね、よく分かったわね。」

「ありがとうございます。シトロエン伯爵家のメイド長のお陰です。」

「まあ、あのシトロエンの!?」



 シトロエン伯爵とは、ブリジットが学生の時の実習先である。

シトロエン伯爵邸は学生の実習先の中でも一番評価が厳しいとされているところなのである。



「え、そうなんだ!確かそこで最高評価を貰ったんだったよね?凄いなあ。」



 それだったら今の訓練も問題ないのかもしれない、とジョゼは勝手に納得している。

ジョゼとベルが納得している時に、ふとエリーヌからポロっと・・・



「ブリジットって弱点とか苦手なことがあるのかしら・・・」

「確かに、あまり出来ないことはなさそうね」



 真面目に見えるヴェラでさえも真剣に考えている様だ。

二人で納得していたジョゼとベルもエリーヌの言葉が気になったらしい。

全員がブリジットを見ていた。



「弱点、苦手なことですか・・・仕事に関してはないと思うのですが・・・?」



 顎に手を当て考えているブリジットを見て、仕事では苦手なことがなさそうだと

3人は顔を見合わせて苦笑いをする中、

ジョゼはブリジットの苦手なことを見つけようではないかと、一人で意気込んでいたのである。

 

 探さずともすぐ出てくる予定です(笑)

ちゃんとブリジットにも弱点はあります。


次回の投稿は、明日時間未定です。

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