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魔王城へようこそ!  作者: 大和(大)
「浮気調査」編
91/233

10 着々と進んでいくな



 エリシャの部屋から、魔王城へと戻り、フローラさんがいないか確認する。


 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯いないっぽいな。


(なら、先にパーティーの準備をするぞ。シルフ、起きてるな?)

(おう、お前がうるさかったからな⋯⋯動揺し過ぎワロタ)


 こいつ⋯⋯! まあ、いいか。


「ようし、えーと⋯⋯」


 魔王から送られた指令書に一通り目を通す。結構多いし、細かいな。


「はぁ⋯⋯あそこ行くかー」

「そうだな」


 とりあえず材料調達のためにいつか行ったことのあるバカでかいショッピングモールに行くことにする。


「ちなみに、無駄遣いは出来ないからな? アイスとかは買えないからな?」

「わ、わかってるぞ!」


 シルフを一いじりした後、俺は瞬間移動を実行した。






「その後、なんと俺達は偶然にもコレットと出会ったのであった」

「そして、2人に付き合う(あたし)なのでした⋯⋯ってなんなのこれ?」


 いや、説明が面倒だったからな⋯⋯。


 今俺達はベンチに座って小休憩中だ。


「悪いなコレット、部屋の飾り付けまで手伝ってくれるなんて。あとアイスも」

「いえいえ、そんな。ただ恩を返しているだけですから⋯⋯」


 おのれシルフ、ちゃっかりアイスを(おご)ってもらいやがって! 俺にはないのに!


「なーに()ねてんのよ。翔太もアイスが欲しかった?」

「いや、別に⋯⋯それより、コレットは何を買いに来たんだ?」


 虚勢を張って、こちらからも質問をする。


「え⋯⋯何って、水着だけど?」

「へー」


 水着ねえ⋯⋯。俺が最後に着たのは去年の夏の水泳の授業だな。


「翔太もシルフ様も今年は行くんですよね? 混霊島(こんれいとう)

「⋯⋯? なんだそれ、菓子かなんかか?」

「金平糖じゃないぞ。ほら、エリシャに誘われただろ?」

「ああ⋯⋯」


 シルフにフォローされ、俺は話の概要を掴む。

 混霊島⋯⋯なかなか禁足地っぽくてそそるな!


 いや、待てよ⋯⋯。


「え⋯⋯水着がいるの!?」

「そうよ?」

「そうだな」


 「まあ持ってこなくても問題はないだろうけど」とコレットが付け加える。


「翔太は別にいいだろ。どうせフローラが準備してるだろうし、最悪当日にも買えるし」

「そうだな、『なんのための瞬間移動だ』って言う話だもんな」


 俺とシルフの会話から、コレットに1つ疑問が出来たようだ。


「? じゃあシルフ様は?」

「ん? シルフは⋯⋯ほれ」


 ピロっと、シルフのワンピースのスカートを(めく)る。


「ちょ! 何してんのよ!?」

「ぶっ!!」


 叩かれた。何故か(めく)った手ではなく顔を。⋯⋯頭を治せとの事かもしれない。


「いや、シルフは下着に水着を着てるんだ⋯⋯いてて⋯⋯」

「え、そうなの!?」


 「ふふん♪」とシルフが得意気な顔をする。


「そうでゲソ!」

「やめろ、そのマニアックなネタ」


 ここ異世界なんだからそもそも通じないしな。


「でも、いきなり(めく)られてびっくりしたぞ」

「⋯⋯ごめんなさい」

(あと、あれ7巻から本棚にないんだが?)

(今度追加しとく)


 シルフのその言葉には怒気がこもっていたので、素直に反省する。ノリでなんか受諾しちゃった気がするけどまあいいや。



「なら、コレットはどんなのを買ったんだ?」


 シルフのふとした一言でコレットが固まる。


「え⋯⋯」

「どれどれ⋯⋯」

「ちょ⋯⋯! 勝手に見ないでよ!」


 ササッと、コレットが背後に紙袋を隠す。


 ⋯⋯ほう。


「ふーん⋯⋯」

「翔太、表情が気持ち悪いぞ」

「はぁ⋯⋯何考えてるのよ⋯⋯」


 しょうがないじゃん? 見せてくれなかったから想像するしかないし。しょうがないじゃん? 年頃の男の子なんだから。


「さ、さあ! 戻って飾り付けしようぜ!」


 勢いで、この雰囲気を払拭(ふっしょく)することにした。



ここまでお読みいただきありがとうございます!

感想、誤字脱字の指摘はお気軽にどうぞ。


これからは余裕を持って投稿していこうと思います。(反省)

ちなみに本当に我が家には7巻からありません。……というか買ってない。

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