7 真相解明?
ええと⋯⋯とりあえず、状況を1から整理すると⋯⋯。
「まず、俺がこのひとに殴られて気を失う」
「このひとではない。エンドラじゃ」
なんだそのツンドラみたいな名前⋯⋯。
「ツンデレみたいだよな」
「お前は余計なことを言うな、『ン』しか合ってないし」
俺より酷い言い間違いを言ったシルフを制す。⋯⋯ちなみに、シルフが泣き止むついさっきまで、考えることを放棄してずっと彼女の頭を撫でていた。
「⋯⋯で、この部屋に連れてこられたと」
「おう、俺に用がある客を応対するための部屋だぜ⋯⋯まあ、滅多に使われてないんだが」
魔王から、補足説明が入る。
「俺の仕事、大半を従業員が先にやっちまうのな。⋯⋯オマケに、客と従業員から『気が散るからどっかに行ってほしい』とか言われる始末⋯⋯」
魔王から、悲しい境遇が語られる。
「もう裏口掃除は嫌だよぉ⋯⋯ぐすっ」
「はいはい、店長は毎日頑張ってますもんね〜」
魔王は人の膝の上でゴロンと寝返りをうって、泣き出してしまった。⋯⋯話を進めようっと。
「大丈夫かお主、そんなザマで⋯⋯今日は、給料日なんじゃが?」
「!」
魔王がガバッと跳ね起きる。
「マジで!?」
「ほれ、通帳じゃ」
「⋯⋯⋯⋯!!」
渡された通帳を開けて、魔王は目を見開いて固まる。そして腕をぷるぷると震えさせ、
「やっと、届いたぞぉー! これで⋯⋯やっとあいつに!!」
「やりましたね店長!!」
魔王と店員さんの2人で勝手に盛り上がっている。⋯⋯なんだと言うのか。
一通り場の雰囲気が落ち着いてきたところで、俺は本題に入ることにした。
「魔王、なんでそんなに喜んでたんだ? ⋯⋯いや、そもそもどうしてここで働いてるんだ!? そこから説明してくれ!」
魔王がやれやれ⋯⋯と言った様子で、語り始める。
「俺はかねてから、そこにいるエンドラとこの店を建てる計画をしていたんだ。それで、オープン出来たのがつい先日でな⋯⋯」
そこでエンドラが説明を引き継ぐ。
「こやつがどうしても『金がいるから働かせてほしい』というのでな。まあ、古い友人じゃったし、うちの会社も伸び悩みの時期じゃったからな。発案から土地の確保の何から何まで任せたら、こんなものが出来ていたわけじゃよ」
ふむふむ、何気に魔王も働いていたと。
「それで、今日の給料で、やっとフローラにサプライズプレゼントを贈れるんだよな〜」
「⋯⋯え?」
シルフが少し、間抜けな声をだした。
⋯⋯な、なるほど。⋯⋯だが、これだけは伝えて置かなければならない。
「その、フローラさんがお前の浮気を疑って俺達を寄越したんだが?」
「⋯⋯うっそだろ⋯⋯⋯⋯」
魔王の顔から、血の気がサーッと引いていくのが見てわかった。
「な、ななな何でそんなことに!?」
「いや、なんか⋯⋯洗濯する時に、この店の名刺みたいなのが服から落ちてきたらしい」
「!!」
バッと、エンドラの方を見る魔王。
「⋯⋯ん? ああ、やったのは儂じゃな」
「あと、その服にキスマークがついてたとか⋯⋯」
夏蓮が俺の後を引き継ぐ。
「ああ、それも儂じゃな」
「さらに、着信履歴も1人の名前ばかりだったらしいが?」
トドメをシルフが言う。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯。魔王を初めとした、その場にいた全員がエンドラの方向を凝視する。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯もちろん、儂じゃ!」
「なにしてくれちゃってんのお前ぇぇぇぇええええ!?!!?」
魔王の絶叫が、部屋に響き渡った。
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計画的に更新できると1番いいんですけど、作者の性格的に無理そうです。それでは!




