0 まとめと始まり
しばらく書いてなかったので、少しおかしな点があるかもしれませんが、読んでいただけたら幸いです。
「じゃあ、寝るぞー」
「ん⋯⋯わかった」
俺はシルフに呼びかけ、部屋の電気を消す。⋯⋯もう眠い。今日はよく眠れそうだな。
(⋯⋯⋯⋯⋯⋯)
最近、やたらとシルフが密着してきている気がする⋯⋯気のせいだろうか? まあ、今日はいいか。もうクタクタだし。
さて、意識が落ちる前に今日のことを振り返るとするか。
「レン、今日はありがとうな」
魔王城での1件を終えて、俺達は地球に帰還していた。
「ううん、そんなことないよ。ごめんね、腕、中途半端にしか治せなくて⋯⋯」
「いや、全然いいよ。ちょっと痛みが残ってるだけで、普通に使えるんだから」
これ以上の要求は贅沢ってもんだ。
「⋯⋯まあ、ボクも加勢してればもっと速く終わったんだけどね⋯⋯⋯⋯」
「え?」
(事実だぞ。夏蓮はそれだけ強いからな)
(えぇ⋯⋯)
「まじかよ」
俺が必死こいて止めていたあの時間は、一体なんだったのだろう。
「うん⋯⋯でも、ボクが介入するより、いい結果になったと思うよ。⋯⋯それに、あの時の翔太は、ちょっとかっこよかったよ」
「⋯⋯⋯⋯」
嬉しいような、気恥しいような⋯⋯。
「そ、それじゃあな! また明日!」
「うん! じゃあね!」
俺はそう言って、そのまま自宅へと瞬間移動した。
「お守りありがとうな、エリシャ」
「べ、別に妾は大したことはしていないぞ」
夜になり、俺とシルフはいつも通りエリシャの部屋へと向かった。
「それでなんだけど⋯⋯⋯⋯」
「? なんじゃ、見返りは別に求めて⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
何か言いかけていたエリシャに、俺は壊れたお守りを取り出して見せた。
「ば、馬鹿な。壊れておる⋯⋯じゃと!?」
ここまで驚かれるのか。⋯⋯なんか、本当に申し訳ない。
「そ、それで、どれぐらいで壊れたんじゃ?」
「どれぐらい?」
「うむ、このお守りには妾の力が込められていてな。翔太の受けたダメージをある程度治していたはずなんじゃ」
(お守りが壊れたのは、それの能力の限界を超えたからなんだぞ)
うーん、ふとポケットに手を突っ込んだらもう壊れていたからな。よくわかんないんだよな⋯⋯。
「⋯⋯ということは。翔太! どこか痛む所はないか?」
「え、ああうん。実は、両腕が負傷しちゃってて⋯⋯」
急にぐいぐいと顔を寄せてきたエリシャに戸惑いながらも、俺は正直に答える。
「どれ、見せてみろ⋯⋯⋯⋯」
エリシャは俺の両腕をがっしりと掴んだかと思うと、
「⋯⋯⋯⋯ほれ、これで修復完了じゃ」
「⋯⋯え」
俺は確認のため、両腕を振り回す。⋯⋯痛みもなんともないな。
「でも、いいのか? 俺なんかに能力を使っちまって」
「構わんじゃろ。別世界の人間に怪我をさせといて、そのまま送り返すわけにもいかんしな」
そう言ってエリシャは満足気に微笑む。不意打ちはやめてくれ⋯⋯⋯⋯ドキッとしちゃうだろ!
それからいつも通り俺達はエリシャの部屋でゲームをプレイして、今に至るわけだ。
⋯⋯それにしても、俺はよくこんな生活続けられてんなと思う。
「⋯⋯魔法、使えるようになんねえかなぁ⋯⋯って」
気がつけば真っ白な世界にいた。天も床も、全て真っ白な世界だ。
「今日は1日お疲れ様! かっこよかったよ! ⋯⋯ほんとは真っ先に言いたかったんだけど、色々と事情があって⋯⋯」
もう心身ともに壊滅状態なんだが、俺はそれでも「ありがとうございます」と返答する。
「⋯⋯もう眠そうだね、起こしちゃってごめんね」
「いや! そんなことはないっすよ!」
彼女の悲しそうな顔を見て、俺は破竹の勢いで否定する。
「まあ、私も今忙しいし⋯⋯今日は1つだけ連絡しておくよ」
「そうなんですか」
「うん。その伝えておくべきことがね、私が忙しいことと関係あるんだけど⋯⋯」
なんだろう、よく分からないが、嫌な予感がする⋯⋯。
「えーとね、翔太君、今日地の勇者見習いのコルト君と戦ったでしょ?」
「ええ、はい」
「それで、地龍さんも目覚めたでしょ?」
「ああ⋯⋯そうっすね」
「だから、コルト君を正式な勇者と認める調印式をすることになったの」
「⋯⋯そうなんですか」
⋯⋯まさかな、俺は魔王軍の味方であって、そっち側じゃないし。
「翔太君、式典の準備を手伝ってくれない?」
「⋯⋯マジっすか」
うそだろ⋯⋯絶対めんどくさいやつじゃないか。
「ちょっともの運んだりするだけだから⋯⋯」
「うーん⋯⋯でも特に見返りがないですし⋯⋯」
俺はそんなに簡単に頼み事を受けるような単純な男じゃないんでな。
「お願い、手伝ってくれたら、私にできることならなんでもするから!」
「よし手伝おうか! それじゃあ日時と場所を教えてくれ!」
やっぱり俺、単純な男でしたわ。
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