4 概要
「わぁ!! 島が見えてきたぞ!」
エリシャが珍しく興奮した様子で叫んでいる。
「そういえば、着く前に確認しときたいんだけどさ。結局今回は何の目的で来てるんだ? 俺、何も聞かされてないんだけど……」
ふと思い出し、大事なことだと思ったため、その場にいた全員に聞こえる声で言ってみた。
「えっ……そうなんだ」
途端にコレットの顔が曇る。聞かないほうがよかったか?
「前にも言ったかもしれないが。今回行くところは世界屈指の心霊スポットである混霊島というところでな……そこでは毎年出るからこうして私達で抑制してるんだ」
まだまだ謎の多い説明だな。というか、シルフも島の方をずっと見ていて俺の話に興味がないんじゃないのか?
「誰だよ、親睦会とか言ったやつ……」
「で、でも! 毎年この時期にいろんな人が訪れているけど、何か起こったことはないのよ?」
「おかげで国が所有している重役人用の旅行地になってしまったがな……」
コレットのフォローを聞いて、エリシャが嘆く。
まあ、なんにせよ何か起こらないこともないってことか。
「……ん? 何か見えないか?」
島が大分近づいてきたため、眼前に迫る半透明な幕を発見する。
「ああ、これは結界だヨ。島に入れる神様の数を限定しているんだだだだ」
結界に触れてから通り抜けるまで、視界がブレまくる。
「今回は4人だったから、余裕だったネネネネ」
「もう結界は通り終わったぞ」
シルフとチャイドは二柱で盛り上がっているため、俺は一人島の方へ目を向ける。
波は穏やかで、浜辺は燦然と輝いている。話を聞く限り、この島は貸し切り状態。……なんだか俺も楽しみになってきた。
「なぁ、島に入ったらまず何をするんだ?」
振り向き、絶句する。
「砂で城を作りたいナ〜!」
「いいぞ。私が風に乗せて綺麗に解体してやるから」
「エリシャ様、気分はどうでしょうか?」
「様なんて付けなくてもよいぞ、カラット。もちろん、コレットもな」
「わ、分かったわ」
俺の後ろには、いつの間にか来ていたカラットを含め、三人と二柱の女性。……あれ? 男って俺一人じゃね?
「…………浜辺で一人砂いじりコースかなぁー」
サッと島の方を向き、これからの俺の扱われ方に若干の不安を覚える。もうすでに肩身は狭いけど……。
「翔太ー、着いたらビーチバレーやろうな!」
「お、おう……いいぜ」
シルフに誘われ、二言で返事をする。
ん? ビーチバレー? このメンツでやるのか!?
そんな俺の不安をよそに、船はとうとう、島へ到着した。
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今回短くてすいません。あと、10月中はこれから週一投稿になります。来月にはまた不定期更新になっていると思うので、それまでゆるーくお付き合い下さい。
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