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魔王城へようこそ!  作者: 大和(大)
「真夏のバカンス」編
104/233

#1 少し、ガチってみるか

細かい説明は次回やります。



 時は、島へ向かう数日前に(さかのぼ)る。


「なんで僕があなたたちと一緒に行動しなきゃいけいんですか!?」


 俺こと魔王と、その配下のギムギスは地の勇者であるコルトのもとを訪れていた。


「うわー、なんか感じ悪いよこの勇者……ヒソヒソ」

「察してあげましょう。反抗期なんですから……ヒソヒソ」

「聞こえてますからね!? …………まあ、こんな所ではなんですから移動しませんか?」


 それもそうだと(うなず)き、コルトの後を付いていく。

 ここは天下の大通り。向こうにとっては少し話しずらい環境なのだろう。




「……で、どうなんだ?」

「どうと言いますと?」


 コルトの住んでいる邸宅の客間へ案内され、俺は単刀直入に確認をとる。


「本当に俺達と仕事をするのは嫌なのかって聞いてんだ」

「それは……別に嫌ではないんですが……」


 もじもじと動きながら、何やら言っている。


「ツンデレですね……ヒソヒソ」

「ツンデレだな……ヒソヒソ」

「だから聞こえてますからね!?」


 「申し訳程度にヒソヒソとか付けなくていいですから!」とコルトに怒鳴られる。


「じゃあ、なんか行きづらい理由でもあるのか?」

「その、あの人はいるのかなーって思って」

「ん? ……ああ、翔太のことか。安心しろ、あいつは来ないから」


 コルトにとって、翔太は関わりづらい人物なようだ。別に翔太が嫌っているわけではないと思うんだが、色々あったせいで何となく気まずいのかもしれない。


「それなら、行きます」


 今更だが、やっぱりさっきの外での態度は建前(たてまえ)だったらしい。


「ようし、それじゃあ細かいことはギムギスから聞いてくれ。俺は仕事に戻るから」

「……?」


 コルトが怪訝な表情をしている。


「どうした?」

「いえ……魔王も仕事をするんだなーと思って」

(ひど)い言われようだな!?」




 こうして、無事コルトから言質を取ることができたため、俺は今、フローラ、ギムギス、コルト、ネムイ……そしてエンドラと共に幽魂島(ゆうこんとう)を目指して船で移動しているわけだ。


「今頃あいつら元気にしてるかな……」

「しょーちゃんとコレット以外は元気なんじゃあないかしら」


 確かに……。大変そうだな、あの二人。


「まあ、こちらも大概(たいがい)だと思うんですけどね」

「というかそもそも、どうしてこんな小型の船なんですか!?」


 はなっから諦めているギムギスの代わりに、コルトがこの船について突っ込んでくれる。……というか、舟と言った方がいい気がするんだが。


「それについては(わし)が教えてやろう……」


 両腕を広げて堂々と座っているエンドラが口を開く。


「……金が無かった」

「え……それ、本気で言ってます?」


 うん。悲しいなぁ。


「仕方がないんだ。こんな重要な役割を魔王(おれ)達にやらせるとなると、なんか圧力がかかるらしくてな、最低限の資金しかくれなかった」


 俺達、別に金持ちじゃないんだぜ? 遊園地造らないといけないんだぜ? ……金持ちだったわ。


「どうやら、魔王軍の大規模な動きがある前に、こちらの(ふところ)を減らしておきたかったみたいですが、そんなことはさせまいと必死に(もら)った資金だけでやりくりした結果がこれです」


 ギムギスがそれっぽく魔王側(こちら)を正当化している。


「こんな調子でこれから大丈夫なのかな……?」


 コルトの不安が杞憂(きゆう)で終わることを願うばかりだ。……割とマジで。



ここまでお読みいただきありがとうございます!

感想、誤字脱字の指摘はお気軽にどうぞ。


今回から魔王側の話も書いていこうかなと思った次第です。それでは!

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