1 何かが始まる……!
ついに100話目にきました!
※内容は別段、特別感はありません。
早朝にて、俺は魔王城でせっせと出発の準備をしていた。シルフはまるでやる気がなく、指輪の中に引きこもったまんまだ。
(⋯⋯少しは宿主に孝行してくれてもいいんだぞ?)
(いつもしてるだろ? 大体、瞬間移動でいつでも戻れるんだからそんな気合い入れて取り組むことじゃないと思うぞ)
(わかってねえなー、俺はこのワクワク感を楽しんでるんだよ)
(ふーん)
「ふーん」て⋯⋯。興味なさすぎるだろ。
「おはよう2人とも」
「あ、はい」
「おはようだな」
そうこうしてるうちに、フローラが部屋へ入ってきた。
ちなみに、魔王達も今日からどこかへ遠出するらしい。場所は確か、俺達が行く島と真反対に位置している島だったか。
「いい? しょーちゃん、忘れ物はない? 飲み物と食べ物はいつもの所にあるからね? これから私達もいなくなるんだから、困ったら夏蓮に相談するのよ?」
「へいへい、わかってるって⋯⋯」
フローラから、夏蓮みたいなことを口うるさく言われる。まったく、2人して俺を子供扱いしやがって⋯⋯。まあ、子供なのは事実なんだが。
あれから、目に見えて雰囲気が変わった⋯⋯特に、フローラではなく魔王の。今は日夜、ここに建てる遊園地の構想を考えている様子だ。
もちろん、何があったのか俺には知る術がなく、それについては迷宮入りとすることにした。
「よし、それじゃ先に行ってくる」
「はい、行ってらっしゃい」
フローラの温かな見送りで、俺は魔王城を後にした。⋯⋯ちなみに、男性陣はまだ就寝中だ。
「む⋯⋯来たか翔太」
「おう。ここから例の港まで飛べばいいんだな?」
「もちろんじゃ!」
やや興奮気味に受け答えするエリシャの背後には、予想より小さめなカバンが見えた。
「⋯⋯荷物、それだけでいいのか?」
「うむ! 後から翔太に頼めばいいのでな」
「なるほど」
これから俺は荷物運びの仕事が増える気がするんだが、どうだろう?
「まあ、流石に下着はその中に入ってるよな?」
「あ、当たり前じゃ! 変態!!」
「早朝からこの発言⋯⋯流石翔太だな」
⋯⋯半分素で言ったんだが。罰ゲームとか言って取りに行かされたら恥ずかしくて嫌だし。
「そんなことはどうでもいいんじゃ! それより、速く行くぞ! さあ、はやくはやく!」
「わ、わかったわかった!」
どうしてそんなに催促してくるのかは分からないが、どうしても速く港に行きたいということはわかった。
⋯⋯あと、寄りすぎて顔も身体も近いぞエリシャ! 俺の心臓が破裂したらどうしてくれるんだ! え? 治せるから問題ない? ⋯⋯一理あるな。
(エリシャの能力って、やっぱり頭おかしいよな)
(『瞬間移動』が何を言っているんだ)
ぐうの音も出ない正論をシルフから言われ、俺は大人しく目的地の港えと飛ぶことにした。
「参ったなー! まだ集合時間の1年間も前ではないか! これはもう、ここで時間をつぶすしかないな!」
「お前⋯⋯最初からそのつもりだっただろ⋯⋯」
朝一番から、まんまと女王陛下の策略にはめられた俺なのであった。
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眠いです。




