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三十六章 「家の寝物語」

三十六章 「家の寝物語」


 私の家の寝物語。語り継がれる中で少し話が膨らんでいるかも知れません。

 例えそうであってもこの物語は大切にして、和源における新嘗祭の大切な部分の一つとなっています。


 

 昔々私ののご先祖様が地頭職を持って幾つかの村を統治していた時の事。


 城内(少しはずれの城外かもしれませんがこのあたりは正確に場所を伝えていません)の小さなお社に毎年のように稲穂と種籾をお供えしていました。

 それは神様の御厳のおかげでありがたいことに領内も安定しており豊作とは中々行かないですが、それなりのお米の収穫量でした。


 領内の稲作に地頭職の我が家もかなり関係しており、管理している幾つかの貯水池の水量が六割を割ったとき水の差配を行うという役目があったためです。

 ですので領内の実りの責任の幾つかを背負っているわけです。


 そうして領内を無事に治めていたのですが、ある日、当時の我が家の当主はある夢を見ました。

 守護神様の社殿の扉が開いたと思ったら中から神様がお出ましになられ次のようにおっしゃりました。


 「わしは腹が減ったゆえな、今年の稲穂や籾はわしが隠れるほどに積み上げ供えよ。」と。。。


 その言葉を聴いてはたと目を覚まし、神様は不思議なことを言われるものじゃ。しかしお告げであるゆえその通りにいたそう、と決意して例年の10倍ほども新嘗祭にお供えしたが、新穀米をお供えしいてるときに耳元に「もっとじゃもっとじゃ、けちけちするな」という声が聞こえてくるではありませんか。


 驚き儀式途中であったにもかかわらず、家来に命じて新穀米をもって来させお供えしました。

 「そうじゃそうじゃそれでええ」という声が聞こえ安堵し無事に儀式を終えました。


 そうして年を越えて夏がやってきました。

 その年は気温が上がらず作付けは不作。

 その次の年は凶作となってしまいました。

 領内に食べるものなどありません。

 何とかやりくりして凶作の年をくぐり抜けました。

 しかし春がやってきて稲作に取り掛かろうとしても領民は種籾まで食べてしまったという有様。


 そこで初めて守護神様のお告げの意味を悟り、新嘗祭(当時は違う呼び方をしていたかもしれませんが現代と同じく新穀をお供えします)でお供えした種籾を領民に配布し領内すべて無事に稲作を始めることができました。

 神様のお告げによって領内全滅を免れ感謝を神様にささげました。


 こうしてその名残から、稲穂を一年間御神宝として安置することとなりました。


次話より第二部が始まる予定です。

次話投稿は少し話を練りたいので早ければ9月15日に、遅くても9月25日の予定です。


9月1日は風の祭りの日だなぁ~

きりが良いのでここから第二部が始めたかったな。

でも重陽の節句から第二部という事も考えれるか・・・

さとどうなるかな(*^_^*)


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