15 三角帽子、捕獲
魔法少女シュガー……苗字が佐藤だからシュガー(砂糖)……我ながらなんて安直なネーミングだろうか。
『ぷぷぷ、シュガー!ま、魔法少女シュガーちゃん!砂糖だから!佐藤だけに!』
『う、うるさい!とっさにこれしか思いつかなかったのよ!』
クロモ、お前だけはネーミングセンスを笑われたくないぞ!
実は前々から魔法少女のときに考えてた名前の候補はいくつかあった。シュガーはその中のひとつだったが、安直すぎてボツにする予定だったのだ。でもとっさに出たのがこの名前なんて……
「そ、そう。シュガーね。分かったわ。それじゃお邪魔みたいだから退散するわね」
三角帽子の魔法少女はこちらを見ずに返事をし、名前を名乗らずに退散しようとした! 人見知りかお前は!
「待った! 逃がさん!」
私は後ろから少女にタックル気味に抱き着いた!
私に恥ずかしい名乗りをさせておいて逃げるなんて絶対に許さん!
「は、はなして!」
「絶対に離さない! 一ヶ月ぶりよ! 出現率が低い上にすぐ逃げる! はぐれメタルかお前は!」
「は、はぐれメタルって!? え? え?」
三角帽子の少女は振りほどこうとしたが、いかんせん体勢が悪い。この勝負、後ろを取った私の勝ちだ!
体勢を崩した少女はそのまま前のめりに倒れこんだ。マウント・ポジション!
「いや、いや!」
「そういえば顔も見てなかったわ。帽子でうまいこと隠してたから。おかげで顔が気になって仕方なかったのよね!」
がばっと三角帽子を外して顔を見ようとしたら、少女は手で顔を隠した。おのれ、そこまで見られたくないか!余計気になるわ!
「顔くらい見せなさい!手どける!」
「や、やめっ……」
「やっちゃえやっちゃえ魔法少女シュガーちゃん!」
「クロモうるさい!」
私が彼女の手をどけようとして、彼女の腕に触れた。するとその腕はへにょっと妙に柔らかい感触がした。明らかに異質な感触……そして
「な、なにこれ?」
た、体温を感じない! なんだこれ! 手がどす黒い色をしている! え?え?
混乱してる私のところにクロモがふよふよ飛んできて、顔を隠してイヤイヤしてる少女を見た。
「よしこ……彼女……」
クロモは一拍置いて衝撃の事実を私に告げた。
「もう死んでる」
え?死んでるって……?え?
というか私の本名ぽろっと言うな!
唐突に始まる魔法少女レスリング。良子は一ヶ月お預けくらっていたので、テンション高めです。




