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少女は大男と対峙する

ユリネとコクヨウは街から一番近い森へ来ていた。


『サーチスキル、鑑定の魔眼』


ユリネが心の中でこう唱えると、探したい薬草がどこにあるのかを示すマークが眼前に広がった。


「スキル使えば薬草採取はすぐ終わりそうだね。」


サーチと鑑定で探したいものをピンポイトで探すことに成功したユリネはすぐに目標数の薬草を手にしていた。

普通ならサーチも鑑定もかなり貴重なスキルであるため、いくらFランクの薬草採取であれ、こんなに容易に終わるものではなかったのだが。


ユリネが集めた薬草を収納魔法で亜空間にしまっているとサーチスキルに反応があった。


『この反応は魔物ではなく人間だ。

他にも薬草採取のクエスト受けている人たちがいるんだな〜』


そんな楽観的なことをユリネが考えていると


「おい、ガキ。

さっきはよくもなめた真似してくれたな。」

サーチスキルが反応していたのはガイアス一行であった。


「あ、有名な冒険者のガ、ガ、ガなんとかさん。

皆さんも薬草採取ですか?」


「ガイアスだ。

薬草採取なんて底辺冒険者のやることを俺たちAランクパーティーがやる訳ねーだろ。

お前のせいでギルド内にいた奴らから笑われたんだぞ、この俺が。

この『巨人の斧』のガイアス様が。」


ガイアスはだいぶ怒り心頭の様であった。


「では違うお仕事なんですね。

頑張って下さい。」


ユリネのこの超絶スルーな返しにますますガイアスは怒り


「大きな仕事の前に生意気なガキの教育をしっかりしないとダメだな。

女だからって手加減してもらえると思うなよ。」


ガイアスはそう言うとユリネに物凄いスピードで殴りかかってきた。


流石のガイアスも少女相手に代名詞であるトマホークを使うことはしなかったが、そもそもガイアスのパワーで殴られたら少女どころか大人の男性でもタダでは済まない…


しかし、ガイアスの右ストレートはユリネに当たることはなかった。


「いきなり危ないですよ、ガなんとかさん。」


ユリネの声はガイアスの頭上から聞こえてきた。

それもそのはず、ひらりと舞うようにガイアスの攻撃を交わしたユリネはガイアスの頭の上に着地したのであった。


その後すぐにユリネはガイアスの頭上からバク宙をするように舞い降りて、ガイアスから少し離れた所へと着地した。


そんなユリネのもとにコクヨウが近づいてきた。


「ユリネよ、これが冒険者同士の挨拶なのか?

お主もこの男に少し力を見せてやるのがいいのでないか?」


プルプル怒りに震えているガイアスは

「何だそのヘビは?

ガキ、お前は魔物使いだったのか?」


「ガキじゃなくてユリネです。

それに私は剣士ですよ。」

そう言いながらコクヨウを大剣へと変え、その剣先をガイアスへと向ける。


この挑発とも取れるユリネの行動にとうとうガイアスも背中のトマホークを握る。


流石に周りのパーティーメンバーが止めに入ろうとしたが、それよりも早くユリネが動く。


ガイアスとの距離を一瞬で詰めると


「殺さないように配慮はしますが、全力で防御して下さいね〜」


そう言うと、トマホークを構えるガイアスに向けて、ユリネが大剣を振り抜く。


2m級の大男が小柄な少女の一振りで宙に舞った。


すごい距離吹き飛ばされたガイアスに対して

「一発は一発なので、お互い様です。」

とユリネは言ってその場を立ち去るのであった。


実際のところガイアスの一発はユリネに全く当たっていなかったので、お互い様とは?と疑問に思うところではあるが、それについて突っ込むものは誰一人いなかった。

かなり期間あいてしまいましたが久々の更新です。

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