少女の知らないところで会議が開かれる②
Aランクパーティーの冒険者たちがぞろぞろとギルド長室を後にした後
「とりあえずは3パーティーに依頼できてよかったですね。」
とマイルスが聖女マリアに言った。
「え〜本当によかったです。
彼らは私が考え得る最強の冒険者たちですからね。
死の森の調査となると、この戦力でも心配なくらいです。」
「私はあのガイアスって筋肉ダルマ苦手。」
とエリザベートが言う。
「エリーは前からガイアス殿が苦手だったな。」
そうマイルスがエリザベートに返す。
実は聖騎士団長であるマイルスとエリザベートは元々パーティーを組んでいた冒険者仲間であった。マイルスとエリザベート、それに『白狼の牙』のNo.2、現在ソロのA級冒険者として活躍している凄腕魔導士の4人でマイルスが聖騎士団への入団が決まるまで冒険者活動をしていた。
「勇者様を探す旅は今回の様な聖騎士団を大人数連れての行動ではなく、少数でと考えています。
具体的には聖騎士団長のマイルスと副団長であるルークとマイリー、冒険者のエリザベートさん、そして聖女である私です。
ルークとマイリーは剣術より魔法の方が得意なため、前衛をマイルスとともに任せることのできる冒険者として、元マイルスのパーティーメンバーであり、剣士として優秀なエリザベートさんに同行していただきたいのですが。」
聖女マリアのこの言葉に
「お任せください、マリア様。」
とエリザベートは答えた。
「ところでダストール様、銀髪の少女で大剣を操る凄腕の剣士を教えていただきたのですが。
おそらくC級、いやB級冒険者だと思うのですが。
あの方に是非お礼を言いたくて。」
と聖女マリアはギルド長ダストールへ言った。
「私どもの中にそんな冒険者は…」
聖女マリアの質問に困ってしまったダストールにマイルスが助け舟を出す。
「聖女様、その方なら街の門のところでギリギリ追いつくことができました。
名をユリネといい、さっき冒険者登録したところです。
後日聖女様とお礼に行くことは伝えてあります。」
「なんと、助けていただいた時はまだ冒険者ですらなかったなんて。」
マイルスの報告に聖女マリアは驚愕した。
「早速明日にはユリネ様の所へお礼を言いに行きましょう。」
聖女マリアはノリノリであった。
「聖女様、もしかしてユリネって子も勇者探しの旅に連れて行くことを考えています?」
恐る恐るエリザベートが尋ねる。
「ん〜冒険者としての実績がしっかりわかるような方であればそう考えてはいたのですが…
流石に今日冒険者登録した方であると、いくら強いことがわかっていても聖女に同行することは教会が許さないでしょう。」
ちょっと残念そうに聖女マリアは答える。




