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少女の知らないところで会議が開かれる①

ギルドで素材を買い取ってもらったことでユリネとコクヨウは無一文の状態からかなり裕福な状態へとクラスチェンジした。

依頼を受けての討伐ではないのでクエスト達成の報奨金は入ってこないが、B級、C級の魔物の素材を山の様に買い取ってもらったことにより、家の一軒くらいは購入でそうなくらいの収入になった。


「マイルスさん、街の入る時に立て替えてもらったお金です。」


ユリネはそう言って、マイルスに銀貨を差し出す。


「そんなのいいですよ。あれは助けてもったお礼ですので。」


「本当にいんですか?」


「はい、全然気にしないでください。それに、聖女様が到着して、落ち着いたらまた改めてお礼させていただきますね。」


そうマイルスは言って、仕事があるからとエリザベートと一緒に冒険者ギルドの奥へ行ってしまった。


「どうしようか、コクヨウ?」

ユリネがコクヨウにそう話しかけるの同時にユリネのお腹がなった。


「まずは腹ごしらえが先じゃな。」

コクヨウがそう答える。


ユリネとコクヨウがギルド併設の食堂でお昼を食べていると、急にギルド内が騒がしくなった。

それまでもギルド内はざわついてはいたのだが、一層騒がしくなった。


ざわついていた原因は言うまでもなくユリネとコクヨウである。

少女が1人冒険者ギルドの食堂で食事しているだけでも目立つのに、少女の向かいには黒い大蛇が生肉を丸呑みしているのである。

そして少女はというと、まるで初めて料理というものを食べるかのように一口一口に感動の言葉を漏らしているのである。

いくら冒険者といえど、少女とヘビのこんな珍妙な組み合わせの食事風景は見たことがない。


そして、ユリネとコクヨウ以上にギルド内をざわつかせた原因は、ギルドに今し方入って来た聖騎士団に囲まれ1人の少女の存在のためであった。

白いローブを(まと)い腰まで伸びた金髪に青い目のその少女は、見た目こそは12歳前後の幼い見た目ではあるが、気品のある落ち着いた雰囲気を醸し出していた。

どこか神々しささえ感じさせる程のオーラを纏っていた。


「あれが最年少で聖女になったいうマリア様か。」

「なんて神々しいんだ。」


ギルド内の冒険者は皆が聖女マリアの姿に釘付けであった。

ただ1人と1匹を除いて。


ユリネにとってはこの世界にきて初めて食べるまともな料理の方が大切であり、コクヨウにとっては本物の女神様の元眷属であるため、残念ながら聖女の今の神威(しんい)では振り向くに値しなかった。


そして聖女様御一行はギルドの奥へと消えていった。


「今日は何があるんだ?」

「聖女様にブラッディーエリーって。」

「さっきだってほら、Aランクパーティーが来てた。」

「確かにすごいメンツがギルドに集まっているな。」


ユリネとコクヨウが食事に夢中になっている間、冒険者が口々にそのようなことを言っていた。


ギルドの奥、ギルドマスターの部屋にはそうそうたるメンバーが集結していた。

聖女マリア

聖女様の護衛で聖騎士団長マイルス

B級冒険者の中でもトップクラスの実力のエリザベート

メンバー3人が皆A級冒険者であり、女性だけから結成されるAランクパーティー『月の雫』

国家最高戦力と(うた)われる6人組Aランクパーティー『巨人の斧』

騎士団の一小隊として扱われている4人組Aランクパーティー『白狼の牙』

そして元A級冒険者であり現在ギルドマスターのダストール


「近々邪神が復活するという神託が降りました。」

聖女マリアがそう言った。


「『月の雫』、『巨人の斧』、『白狼の牙』の皆様には死の森の調査団を結成していただきたいと考えています。」

「そして各冒険者ギルドには邪神の復活に伴い活性化するであろう魔物の対処を。」

「最後にもう1つの神託である勇者様を探すために、エリザベート様には聖騎士団と一緒に私の護衛をしていただきたいと考えています。」


「ちょっとAランクパーティーを3つもなんて多過ぎやせんか?」

そう聖女マリアに行ったのは『巨人の斧』のリーダーであるガイアスであった。

2m近くある屈強な肉体に、体と同程度の大きさのトマホークを自由に操るパワータイプの戦士である。


「うちらパーティーだけで十分ですよ。『白狼の牙』は良いとしても『月の雫』は足手纏いにしかなりやせんて。」

ガイヤスはそう続けた。

明らかに女性だけで結成されている『月の雫』を下に見ている態度であった。


「そう言われましてもガイアス殿、『月の雫』はメンバー3人ともA級冒険者であり、ドラゴン討伐の実績も持った強力な戦力ですよ。それに、死の森は危険地帯です。深層まで調査するとなったらA級だけでなくS級の魔物に遭遇する可能性もゼロとは言えませんよ。戦力は多いに越したことはないかと。」

そうマイルスが言った。


「Aランクパーティーならドラゴン討伐くらいどのパーティーでも経験している。」

ガイアスはそう答える。


「では、2手に分かれての調査はどうでしょう?ガイアスさんたち『巨人の斧』を調査団①、私たし『白狼の牙』と『月の雫』で調査団②というのは。」

そう提案したのは『白狼の牙』のリーダーであるルーファスであった。

このルーファスという男、ガイアスとは対照的に細身のイケメンである。

しかし、普段は王国魔術師団の師団長を務める魔術のスペシャリストで王国一の魔術士と言われている。


「私はそれでいいわ。」

『月の雫』のリーダーであるエミリアがそう答える。

彼女は青髪のボブカットがトレードマークの剣士であり、エリザベートが過去に一度も勝利することがあできなかった女剣士がこのエミリアであった。


「俺もそれならかまわね。」

ガイアスもそう答える。


「では、2手での調査をお願いします。伝承では邪神は魔の森に封印されているとされています。何か邪神に繋がる手がかりを探して来ていただけると幸いです。あくままでも先行調査であって、勇者様を発見次第、邪神討伐隊は再度編成し直しますので、あまり無理はせずにお願いします。」

そう聖女マリアは言った。

更新に時間がかかってしまい申し訳ございません。

気長に読んでいただけると嬉しいです。

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