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少女は街へ入る

街の門まで近づくと、そこには2人の衛兵がいた。


「おい、そこのお前。首から下げているヘビは何だ?」

「まさか魔物ではないだろうな?」

門番の衛兵AとBに止められてしまうユリネ。


「魔物じゃないですよ。コクヨウは旅のお供であり私の武器です。」

自身満々に答えるユリネ。


「どういうことだ?」

「魔物使いか何かか?」


「いいえ、私は剣士ですよ。」


「お前みたいな少女が剣士なわけあるか。」

「剣士なのに帯刀(たいとう)していないやつがいるか。」


衛兵A、Bにそう言われてしまったので、コクヨウを剣に戻す。

さらには収納魔法で作った亜空間から昨日討伐したデスベアーを取り出し衛兵A、Bの前に置く。


「私が剣士だと認めてくれますか?」


目の前の出来事に頭が追いつかない衛兵A、B。

全く状況が飲み込めていない。


「いやいやいや、ヘビが剣になるとか、お前は魔導士か?」


「だから剣士ですよ。ま〜、魔法も使えますけど…」


「と、とりあえずは身分証を見せてくれ。身分証がないのであれば銀貨1枚だ。」

今だに困惑している衛兵は、どうにかこうにか自分の仕事を全うしようとそう言った。


「……???」

『身分証?そんなの持ってないんだけど…それどころか一銭もない…

異世界を舐めていた…まさか街に入るのに門番の衛兵がいるなんて…』

ユリネは言葉をなくした。


「お前、もしや身分証持ってないのか?」

「どこから来たんだ?身分証を発行するギルドがないくらい田舎なのか?」


「どこからって、森です。あっちの。」

ユリネは後ろを振り返って街道の奥を指差した。


「1人でここまで旅をしてきたのか?」


「1人ではないですよ。コクヨウがいます。」

そう言いながら、ユリネはすでに蛇の姿に戻って首に巻きついているコクヨウの頭を撫でる。


「お金は持っているのか?」


「お金?全く持ってないです。

狩ってきた魔物を換金しようかと思ってて…」


「もしや、結構な訳ありなのか。若いのに大変だな…」

急に泣き出す衛兵A。


「上の者に相談してくるからちょっと待っているんだぞ。」

急に優しい口調になる衛兵B。


どうやらユリネは壮大に勘違いされているらしい。

しかし、自分の状況をどう説明していいかユリネにはわからなかったので、とりあえず黙っておくことにした。


すると後ろから

「そこの君、そこの銀髪の女の子。」

とユリネは誰かから声をかけられる。


ユリネが振り向くと、そこには街道で助けた騎士たちのうちの1人が馬から降りてこちらに向かってきていた。


「よかったよ、追いついて。

お礼を言う暇もなくいなくなってしまうから困ってしまったよ。」

そう騎士は言う。


そして騎士の登場に困惑している衛兵Aの方を向き

「何かお困りの様だね。」

と騎士が言う。


この質問に対してはフリーズしている衛兵ではなくユリネが答えた。

「私たち街に入りたんですが、身分証もお金も持ってなくて。

あ、お金は道中で討伐した魔物の素材とかを換金できないかな〜とは思ってます。」


「そうだったのか。てっきり名高い冒険者かと思っていたが違ったのか?

君ほどの剣士であれば冒険者ギルドに登録するのが良いのかな。

ギルドカードが身分証になるし、それに冒険者ギルドなら魔物の素材も買い取ってくれるはずだよ。」

親切に騎士はそう教えてくれた。


「ここの通行料は僕が払っとくよ。」


そう言って衛兵Bが連れてきた上司らしき人に銀貨を渡しながら騎士は言った。

「彼女は我ら第1聖騎士団の馬車を救ってくれた恩人だ。

彼女の身分は第1聖騎士団団長マイルス・ヘルツが保証するってことでいいかな?」


マイルス団長のおかげで、無事にユリネたちは街に入ることができた。

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