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3話 ふるさと?

なかなか話を考えるのは難しい。

何百も話を書いている人たちは尊敬しますね。

 

 森の中を歩き始めてから4時間くらいたっただろうか?もうすでに日が傾いてきている。疲れた。小中高と野球をやってきたが大学では運動をほとんどしていなかった。なぜか神様は、俺を18の時の体にしてくれたらしいのだが、違いは何も感じない。体力は戻ってない気がする………



 幸運なことにここまで魔物に遭遇してこなかった。怖いけど見てみたいとは思っていた。後で聞いたとき、実はアニムから死の雰囲気が出ているから生き物は近寄らず、逃げるか隠れるかしていたらしいと言っていた。

 アニムは意外と有能だった。


 もちろん森の中を二人でもくもくと歩いていたわけではない。この世界のことについて教えてもらっていた。アニムは俺と同じように、めんどくさがりで、テキトーな性格ではあるけれど、しっかりとガイドと護衛の最低限の仕事はしてくれるらしい。まぁ実質それをやっていれば後は、下界での休暇みたいなものだから楽で良いと言っていた。

 もちろん、こき使ってやろうかなと考えている。くっくっくっ……………いや、やっぱりやめとこうかな。俺にはやってこないとは思うけど、死魔法怖いし……………



 この世界には正確な時計はなく、大きい町・首都なんかでは一刻(約2時間ほど)で鐘を鳴らし1日12回で地球と変わらない。一週間という概念はなく、10日で一月、一年10ヶ月の300日だ。春夏秋冬はあるが国や地域によってはない場所もあるらしい。


 貨幣は共通硬貨と言われ、模様や柄は国や地域で違っていても、銅貨なら銅貨、の価値は同じだという。貨幣は銅貨から大金貨までは10倍ずつ価値が上がるといった感じだ。覚えやすくてありがたい。

              

              日本円で大体

          銅貨   10円

         大銅貨   100円

          銀貨   1,000円     1千

         大銀貨   10,000円    1万

          金貨   100,000円    10万

         大金貨   1,000,000円   100万 

         白金貨   100,000,000円  1億   


 こんな感じだ一応白金貨の上もあるにはあるらしいのだが、ほとんど使われてないらしい。一般人には白金貨も縁がなく、大金貨さえほとんど見ないらしい。


 この世界の住民は大体、人間4割、獣人3割、魔族1割、その他エルフ、ドワーフ、希少種族などが2割らしい。


 魔族がいるなら、そのトップが魔王なのではないか?とか魔族は人間を殺し、敵対しているとか思うだろう。俺もそう思った。だが基本的に、魔族主体で魔族のみの国や、人間と敵対しているような国はないらしい。魔族がトップの国はある。そもそも魔族とは悪い感じではなく、魔獣のような特性を持っていたり、ただただ魔力への適性が大きいだけらしく、残虐性や非道といったのは種族としては持っていないという。魔に適した人間だと思えば良い。


 獣人はそのままで、獣の耳や尻尾を持つものや、人の形をした狼そのもののような者もいる。ぜひもふりたい……


 異世界と言えばのエルフやドワーフもいる。会ってみたい。


 人種差別のような種族差別は、忌諱されほとんどないという。ただやはり貧困や奴隷制度はあるという。まぁ仕方ないかな。魔王みたいな共通の敵はいないため、国同士の争いはあるらしい。戦争はやだな。


 そしてこの世界で気になった食事事情は、可もなく不可もない感じらしい。地球と比べれば全然遅れているし、料理も少ない。だからといって全部が全部まずいというわけでもなく、むしろ美味しいところは美味しく、この世界特有の植物なんかもあるらしい。

 衛生管理はノーコメントで。
















 「もうすぐ日も落ちるから今日はこの辺で休みましょう」


 「オッケー。でもテントとかないけど大丈夫なの?」


 「ソーマはおまけで生活魔法をもらっていたから火は点けられるし、結界張れば大丈夫じゃない?」


 「まぁ歩きながら魔法・魔力の使い方習って練習していたし大丈夫だとは思うけど………………」


 そう魔法の使い方を教わった。魔力をまず感じるところから始めて、現象を起こすにはイメージが一番大事だと言われた。歩きながら練習して、1時間ほどでだいたいコツをつかんで使えるようになった。もしかしたら天才なのではないだろうか?………………………いや神様のおかげな気がするな。あざす。


 魔力の量もアニムに多いと言われた。神様ありがとうございます。そして生活魔法は魔力の消費が少ないのは分かるとして、結界魔法の魔力消費が少なすぎる気がする。だって自分を覆うだけなら生活魔法より少ないし、魔力の自然回復量よりも少ないってどうゆうこと???だからずっと展開していても大丈夫だ。チート過ぎるな……














 火も点けたし、壁になるように結界も張ったし、一応アニムに周囲に魔獣などが寄らないようにしてもらったし、おなかも鳴ってるし「ぐぅぅぅ~」……………よし良い子だ元気があって偉い。


 何を食べようか悩むな、いや、創造魔法はまで使ってないからいろいろと不安でもあるな…………………


 「う~~~~ん」


 「どうしたの?何を悩んでいるの?おなか空いたから早くご飯出して欲しいんだけれど」


 こ、こいつ…いや落ち着け、自分が同じ立場だったら絶対に同じことを言っている。同族嫌悪はよくない。反面教師にしないとな…………………


 「あ、え、えっとー何を作ろうかなって。初めて創造魔法使うからね、悩んでたんだよ。アニムはなにが食べたいとかある?」


 「ふーーん。そうだねぇ。パパッとすぐに食べれて、美味しいあなたの世界の食べ物がいいかなぁ」


 むむむ…………………確かに転移してから何も食べてないし、水すら飲んでない。そういえばめっちゃ喉が渇いてきたかもしれない。ペットボトルって創造魔法で作れるのかな?ご飯よりもそっっちを先に試そうかな。気になるしな


 「よしっそうしようっ」


 「何を作るの?」


 「ペットボトルに入った水」


 「はぁ?!ペットボトルって何?入れ物?それより、水って食べ物じゃないじゃん!!!何の食べ物にするか考えてたんじゃないの!?」


 まぁそうなるよね。俺もそういうと思う。やっぱりこの世界にはペットボトルないのか。

 いやそれよりも何でペットボトル知らないんだ???地球にいる俺の魂を取ったんだから、それなりに知識ありそうなのにな…………………


 「まぁまぁ…どうどう…その後にちゃんと食べ物出すから。ちょっと検証したいだけ。あと喉渇いた」


 「もう……早めにお願いね」




 魔法はイメージそれは創造魔法も同じ、過程や現象、結果が見えていないといけない。魔力は材料、それを使って“何か”を組み立てるあるいは表す。そしてできたものが魔法。その“何か”が大事


 生活魔法と比べて何倍も、全体の何%かだが、消費されているのが分かる。


 手元にはそれまでなかったはずの物があった。水だ。ペットボトルに入った水だ。ちゃんとペットボトルも生み出せている。


 「おおおおおおおおっっっ」


 なんか感動する。日本にはよくある100円もしないどこにでもある水だ。体感的には、まだ半日ほどしか経っていない。にも関わらずなんか懐かしい感じがする。ふるさと?って感じだ。やばい涙が滲んでくる………………………………………
















 …………………………………………………………ごめん嘘。そんなに水に思いはない。ただ喉が渇いていたから、美味しく感じたくらいだ。

 水は水だ。ふるさと?何それ?一人暮らししていたけどそんなん感じたことない。ふるさとを知りたかったら、歌うか納税でもしてろ。




 「ふぅ……そろそろ食べ物を作るか」


 実は何を作るかすぐに決まっていた。ただ気になることがあり、ペットボトルで試しただけだ。

 作るのはもちろんカップラーメンだ。簡単で早くてうまい!これしかないだろう。

 まぁ、作ろうと思えば料理をそのまま生み出せるとは思う。だが異世界に来て、森のなかでそれはなんか違う気がする。風情や趣を大切にしていきたい。ん?違うか?まぁいい。



 …あぁ…箸がないな………どうしようか……………いやいける!コンビニのカップラーメンには割り箸がつきものだ。頑張れ創造魔法!!頑張れ俺のイメージ!!



 結論から言って、いけた。だけど……だけど……よくある四角いミスっちゃうやつだった。俺はセブン○レブンの繋がっている丸い割り箸が好きだったのに………使えれば何でも良いか。作れた結果が一番だな。


 この世界に箸はないがアニムは使えるらしい。持ち方が俺よりきれいでうまいかもしれない。


 お湯を入れ、3分ほど体感で待ち、箸でズズズッと食べる。


 「うんうまいっ」


 「えええっっ。何これ!すっごい美味しい。お湯を入れただけなのに!!!ズズッ

 麺は細いけど、汁の味がしっかりしてて、小さい具も味がちゃんとあって、美味しい!いくらでもいけそうね」


 アニムはすごく美味しそうに食べている。もちろん俺も食べ進める。けど何でカップラーメンやペットボトルを知らないのか少し気になるな。食べ終わったら聞いてみるか。


 「おかわりっっ!!!」


 「はいはい、ちょいまち」





 「もう一個」


 「へーーい」



 …………………一体何個食べるつもりだ?もう4つ目だぞ



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