「輪廻転生」
この度はこの作品を手に取って下さり、ありがとうございます!これまでに執筆した経験がある訳でも無いのに、深夜テンションで突然書き始めた作品になります。日本語等違和感を覚える所があるかもしれませんが、暖かい気持ちで読んで頂けたらと思います!
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1話 「輪廻転生」
生きるのが苦痛となるくらい途方もない時間が経った今でも、私は夢であの日を思い出す。
裏切られ、愛し、愛された人を目の前で殺されたあの日を。
“あの日の、私の全てを変えた。運命の出会いを”
後悔しても失った者、間違えた選択は元に戻らない。
自分の数え切れない犯した罪、流された大量の血が消え去る事も絶対に無い。
だけど、そんな中でも、たった1つだけ...私はあの日の出会いに感謝もしている。
絶望していた私に世界を変える力を与えてくれた運命の出会いを。
もし仮に、もう一度同じ人生をやり直せたとして、その先にあるものを知っていたとしても、私は、必ず、彼の元に行っただろう。
“最強の相棒の元へ。”
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「え…何ここ…?さっきまで職場に…」
気づいたら私はだだっ広い真っ白な空間に座り込んでいた。
そして目の前に真っ白な、いかにも神様って格好をした人が居た。
私の名前は、東雲莉果。趣味は読書、ただ、ひたすらに読むのが好き。
私は、幼い頃から体が弱かった。親から完治は難しいと言われた。毎週の様に近所のクリニック通い、もはや行きつけのラーメン屋さん並みの常連になっていた。しかし、そこの医者のお姉さんは本当に優しくて好きだった。私が泣きじゃくってた時も、駄々をこねてた時も優しくしてくれた。
「今は辛くてもいつかは幸せになれるよ、だって神様はちゃんと見てて守ってくれるもん。それにお姉さんがちゃんと治してあげるよ!」
と私を励ましてくれた。
家は、特定の宗教を信じていたわけは無いし、当時は神様の存在を深く意識してはいなかったが、この時のお姉さんの言葉は私の心に刻まれ、私の中に、医者になりたいという夢が生まれた。
この日以来、ただ、ひたすら勉強した。体にも負担をかけた、親にも心配をかけた。
しかし、医者という夢を掴んだ。両親もこの時は泣いて喜んでくれた。本当に嬉しかった。
この時初めて、体の苦しみと戦った甲斐があったと実感した。
しかし、現実は甘くなかった。
長時間労働なんて当たり前、給料も下がる、ギスギスした職場の人間関係…
「こんなはずじゃ、なかった!!!!!!」
毎晩の様に、枕に向かって叫び、弱音を吐いた。その仕事は、彼女が想像したものとは掛け離れていた。
「だけど、私もあのお姉さんみたいになりたい…。私を支えてくれた様に、私も誰かの役に立ちたい…。」
そう自分に言い聞かせ、苦しくても医者の仕事を続けていた。学業も恋も遊びも友達も諦め、捨てて、我慢してきた彼女にはもう医者という道しか無かったのだ。
そんなある日。
「この後は、田中さんの診察か…あの人もうすぐ退院だな。」
病院の廊下を歩きながら、この後の予定を呟いていた。
(最近体だるいな、後で薬飲んどくか。)
その時だった。
「えっ、やば…」
子どもの頃に嫌という程経験した奴だった。急に酷い目眩と耳鳴りがして、グラッとして、立って居ることが出来ず、壁の手すりに捕まろうとした。だが、手が届かず廊下で倒れてしまった。身体中が痛い。慌てて周りにいた看護師達が駆け寄ってくる。
「東雲先生!!」
身体中が痛み、痙攣し、意識が遠くなる中で
「やっぱり、神様なんて居ないじゃん…」
と最後に呟いて意識が遠のき、目の前は真っ暗になって行った。
(あぁ…もう死んでしまうんだ…健康的な体で精一杯人生を楽しみたかったな。医者の仕事も頑張って、イケメンの彼氏作って、結婚して、家庭を持って、可愛い子どもを授かって…)
(なんのために努力したんだろ。結局死んでるんじゃ意味無いじゃん。お父さん、お母さん、ごめんなさい…)
【そして、最初に戻る】
「え…何ここ…?さっきまで職場に…」
「東雲莉果、あなたは、残念ながら死んでしまいました。あなたの死因は、仕事による過労と、持病の発作です。」
突然目の前の女神が話しかけてきた。
「えっ…」
(これって学生の頃ラノベとかマンガで読んだ…)
子どもの頃から自宅で休んでいた時や、入院中にジャンル問わず様々な本を読んできた彼女には多少馴染みのある光景だった。
「あなたの体は限界でした。大人に子どもの頃よりは体も丈夫にはなっていましたが、長時間の仕事や様々な事が負担となり、しばらく起きていなかったあなたの持病の発作を起こしてしまったのです。簡単に言ってしまえば、コップに水を貯め続けていたのが遂に溢れてしまった感じですね。」
「そういうことか…はぁ…」
莉果は自分に呆れてため息が出た。
女神は続ける
「そんなあなたにチャンスです。もう一度人生を生き直して見たくはありませんか?今度は別の世界、つまり異世界ですね。」
莉果の予想は完璧に的中した。
「あーーやっぱり異世界転生だぁぁあ!」
(やっぱり、ラノベとかマンガにあるやつじゃん。でも、なんか、嬉しいような悲しいような、難しい気持ちだ。実際さっき死んだわけだし。)
「ところであなたはだれ?あ、転生って事だからやっぱり神様?」
「あら、自己紹介を忘れてましたわ、私は女神ですわ、とある世界の人達だけでは解決出来ない問題が起きてしまった時、あなた達の世界で死んだ人の魂を転生させていますわ。」
「なるほどね。」
莉果は少し考え込み、そして
「その問題って女神さん自身が解決すればいいんじゃないの?それが1番手っ取り早いじゃん?それとも、人間の世界に干渉しすぎるのは御法度とか?医者なのに自分の体調管理すらろくに出来ずに死んだ人間が言える立場じゃないけどね。」
「その意見はご最もですわ。ですが、色々訳ありでして...その...直接私が世界に手出しする事が出来なくて...理由は説明しにくいんですが...私だと力が強すぎて...」
「はぁ...で?その頼み事ってのは?やっぱりテンプレ通り、魔王倒すとか?」
「あら、よくお分かりで、その通りですわ。これからあなたが転生する世界には魔王が居ます。しかし、その世界の人間達の力だけでは太刀打ち出来ません。そのためにあなたをお呼びしました。」
(あーなるほどね、やっぱりテンプレ通りじゃん。)
「つまりー魔王倒せばいいと?後、やっぱり異世界って事だし魔法ある?」
異世界転生を
「簡潔にまとめるとその通りです。あ、もちろん魔法ありますよぉ。そして、莉果さんの魔力はその世界の人以上のものに底上げしておきますわ。それでも簡単に魔王は倒せませんわよ。とても強いですし。」
(あぁ、要するにチート級ってやつね。)
女神は続ける。
「ちなみに、私は適当にあなたを選んだ訳ではありませんわ。あなたが前世でこれまでに培った知識、医学。それらを異世界でも駆使してくださいな。周りの人達、一緒に戦う人を癒し。多くの人のためになってください。」
(あーだから私が選ばれたってわけね。まぁ、得意分野でやれるならありがたいかも。)
「後、あなたはこれから、新しい体に生まれ変わる訳ですが、何か要望はありますか?ある程度は叶えて差し上げますわ。どんな人種に生まれたいかとか。新しい世界には、獣人の様な亜人も大勢居ますわ。容姿に限らず何かあれば言って下さいな。これも、女神である私の能力ですわ。」
「うーん、少し考える時間下さい」
(うーん、やっぱり人間が無難かな?あと、生まれるならある程度良い身分がいいよね。魔王と戦うためには、いくら強くても魔法を扱うためにも師匠は欲しいし。そういう人が居る環境がいいよなぁ。でもなぁー学生の頃読んだ本に出てきたエルフが本当に綺麗だったんだよなぁ〜エルフ良いよなぁ〜
あ、でもこういう異世界って大体、亜人は迫害される立場なんだよな。奴隷にされるのは嫌だな。でも、エルフの憧れは捨てたくないよ〜)
「あ、莉果さん、これから暮らす世界には、とある国の王家と友好関係にあるエルフの一族が居ますわよ。」
(なぁーにぃーー?! え、てかこの女神、絶対私の心読んだよね。まぁ、いっか)
この瞬間に莉果の気持ちは固まった。
「はい!私、決まりました!お願いは2つです!私は、これからは前世の憧れでもあったエルフとして生きていきたいです。もしかしたら、酷い扱いを受けるかもしれないけれど、女神様から頂く強さでちゃんと乗り切って見せます!」
「うふふっ、じゃあとっても美人のエルフにしてあげるわね。で、もう1つは何かしら?」
実は、もう1つはこの質問をされた瞬間に迷うこと無く決まっていた。
だが、少しの間躊躇って
「もう病気にならずに済む、元気な体になりたいです!」
これまでの人生でずっと彼女が願っていた1番の願望だった。
「あ、やばい女神様の前だし堪えてたのに…」
前に舐めたらしょっぱかった水が彼女の頬を伝っていく。
それを女神は手で拭う。
「大丈夫ですよ、あなたの願い、ちゃんと叶えます。これまでの人生、良く我慢しましたね。体が辛いのにも関わらず幼い頃からの夢を懸命に追いかけて、本当に頑張りました。その努力で掴んだ仕事も想像とは違って居ても、良く耐えてこれまでやってこれました。本当に頑張り屋さんでしたね。」
「でも、これからは我慢する必要はありませんよ。嫌な事はもちろん嫌と言って良いんですよ。新しい世界をいっぱい楽しんで良いんです。新しい友と出会い、そして、私が与えた力を正しい事に使って下さい。誰かを守るため、世界を救うために用いて下さい。」
「はい!分かりました。女神様の思い通りになるかは分かりませんが、やれるだけやってみますね!」
「では、輪廻転生の術を発動しますわね。」
突如、足元に魔法陣が展開し、それと同時に、莉果の周りが金色に光り輝きだす。
「わぁ、とっても綺麗」
「あっ、言い忘れてたけど、あなたの前世の記憶は、新生児には負担になるといけないから、4、5歳くらいになってから記憶が戻る様にしとくわね。新しい家族に転生の事を言う言わないは自由だから、自分で決めなさいね〜私からはもう何も無いわ、2度目の人生謳歌してね〜」
(あぁ、やっぱり神様はちゃんと見ていて下さったんだ…こんな病弱な私でも。
知らなかったとはいえ、なんで神様なんか居ないなんて思ったんだろう。新しい人生を与えてくれたのに。)
「神様なんて居ないなんて疑ってごめんなさい!そして、本当に、本当にありがとうございました!!」
その言葉に女神は何も言わずに微笑んで手を振って見送った。
そうして今度は、目の前が光り輝きながら真っ白になって行った。それと同時に、段々と彼女の意識も遠のいて行った。
「大変なのはこれからよ。これまでの人生も魔王も比べ物にならない程の苦しみが待っているのよ、莉果さん。1番の苦痛は…」
莉果が消えた跡を見つめながら、女神はぽつりと呟いたのだった。
To Be Continued
P.S. 莉果が勤めていた病院は彼女の過労死が公になり、問題視されマスコミにもブラック企業と報道され、院長は退職したとか
ここまで読んで頂き本当にありがとうございます!どうだったでしょうか?良ければ感想等頂けたら嬉しいです(今後の参考にします!)
女神の最後の言葉の意味とは、そしてタイトルの意味とは、莉果の第2の人生の物語は始まったばかりで分からない事ばかりです。
これからもリアルに支障が無い程度に頑張って執筆していきますので、是非読んでください!




