表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鵬、天を駈る  作者: 吉野
1章、『◯◯◯◯◯◯』
1/248

第1話 蒼天、なお高し

初小説となります。


つたなき所も見られましょうがご勘弁下さい。


では、よろしくお願いします。


  コト カタ ゴト カタ


車輪が地を踏みしめる音がする





  カタ ガタ カタ ゴト


枯れ(すすき)のさらさらと鳴る畦道(あぜみち)を通り過ぎながら





  コロ カラ ゴン ゴッ


時折(わだち)(くぼ)みや小石にに輪が跳ねる





  ガラ ガラ ガタ カラ


荷台に(わら)を敷いているとはいえ少々(こた)えるものだ





  コロ コト ガタ カッ


幾度と経験しても遠出はやはりちときつい





  カラ ゴト コト ガタ


まぁ、この歳だしねぇ……仕方ない





  カタ カラ ゴト コト


ふと……(てのひら)越しに天を仰いでみる





  ゴロ コロ ゴン コト


おぉ……蒼天(そうてん)の高きこと高きこと……善哉(よきかな)善哉(よきかな)





  カラ カラ カタ コト


これなら黄天(こうてん)は…黄天は………………はぁ…





  ガラ ガタ ゴン コロ


(まさ)に立ちかねないのが嫌な(はなし)





  ゴト カタ ゴッ カラ


既に似たようなモノも立っている―――末法よな





  コロ コト ガラ カタ


確かそろそろ近くに…………………………ふむ





  カタ コトゴト ガラ


周りの気配が(わず)かに変わる……聴こえてきたか





  ガラカタ ゴトガラ


(かす)かな寒さを感じる………季節のせいかそれとも




  カラゴトカタ ガラ


(ふところ)より扇を右手(めて)にて()まみ、ふうわりと振りて





  ガラ ゴトゴロガタ


“ピシャリ”と軽く頸筋(くびすじ)を刈る




  ガラガラガタゴト


さて、じきに(おか)を越えよう…………目も()めた





  ゴトガラ……ゴン


  ・

  ・

  ・

  ・

  ・

  ・

  ・

  ・

  ・

  ぅぉォゥぉォぁゥオ苦シオ いお雄々鬼オメ憎ぁィあ羡やマしぃウぇ汚   ネアヴぇ恨メシ抉おぇれい夷めヴを   が痛凶いベゲ愚ヲお熱か  穢オヰ贋潰ヴを嘘ツうきレ  とロ死オニタきくね饉ぇあア餓  ぅゑ妬マしお嗚呼貧しオ刺ヴシ  コ苦しロい偽ぉカせ怒レゐあ睨邪 まム糞ガあグ屑悲進しメ ゐ痾あま寂しィ 恐ロ穿滅シテゃ裂ガる    け許サんべ痛ゐけラ嘆か  ワう弄ムブな助けシぃやテ嫌 ォ濁ダ破 れアナ殴ま 呪れゑワ  シを蹴ウニ去れッタかぃれ 逃げア壊ルな  お落とセィ魔憂ィおガ惡 ウめ嫉マ  あ切ん寒レシィ災イめな禍   ガシレ憎ガいゾ殺ギ難かセド しッ砕ベけゲ錆 禿ビロィ無がや  ハャヰ…………!!!!

 ・

 ・

 ・

 ・

  押し寄せる人の波


  叩きつけられる(てつ)の群れ


  ひゃうひゃうと空を舞う竹串


  地を震わさんと轟々たる(おめ)(ごえ)


  天にまで届かんばかりの悪意の(うず)








 果たして、其処に在るは修羅の世の果て―――


すなわち戦場いくさばである。














 ふと(おおぞら)を眺めると――


はて、あれは(とび)か?(たか)か?


それとも……………?









一羽の“おおとり”が天を()っていた。



数行にわたる文字の羅列に意味はありません。


戦場に溢れる悪意の抽象的な具現です。


暗号とか含まれてないので、探さないで下さい。






マメ知識


右手(めて)』と『左手(ゆんで)


武家の業界用語。


武士にとって右手は『馬の手綱』を持つ手、


左手は『弓』を持つ手である。


後に、それぞれが『()手』、『(ゆん)手』と


(なま)ったのが由来となる。



なんで知ってるかと言うと、


昔読んだ"江戸川乱歩"の推理小説『怪奇四十面相』


作中に暗号として登場し、


謎ワードとして調べたため。




『ゆんでゆんでとすすむべし』


この一文だけ、サラッと記憶から


飛び出してきた。………憶えてるものだなぁ…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ