表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/238

第78話 アフリカ動乱(7)

「一体なんなんだ!」


マキシモフが珍しく怒りを表す。


「なんで…家が…」


ハミルトンは逆に憔悴したのかか細い声でそう言う。


「こちら部隊ストライカー01!F-35Bが全機墜落!敵が謎の超能力を…」


ロイドは本部とのやりとりでセカセカと口を動かしている。


クリスはただ壁にもたれかかるように立っており何も喋らない。


「あれが…ミサイルが効かなかったってことですよね?」


ハミルトンが確認するかのように言う。それに答えのはクリスだ。


「分からん。そもそも奴の位置を正確に把握してなかったからな…」


そう…1999年のコソボ紛争の時、アライド・フォース作戦においてJDAMの威力は証明された。当時はまだ兵士ではなかったもののJDAMの威力は凄まじいものであることは分かっている。


その時だ。発砲音が響く。それは全員の耳に届いたようで一斉に体制を整えだす。


「隊長、こっちからだ」


「様子を見に行くぞ」


マキシモフが言うこっちの方向に俺達はゆっくりと歩きだす。銃声は段々と大きくなっていく。


路地を横に曲がったその先、そこにいたのは米空軍の正服を着た人間。男だろうかガッチリとしている。F-35Bから脱出したのかもしれない。俺は声をかけようと歩みを進めようとした時


その男は男が拳銃を向ける横道から現れた岩の塊によって空高く吹き飛ばされた。


「なっ…」


ロイドが声を上げる。そこにいたのは岩で形成された5m超の人間型の塊。そしてその姿は俺の脳裏に浮かぶある化け物と酷似していた。


「ゴーレム…」


クリスが俺が思ったことそのままに口にしていた。その化け物には顔はなかった。壺を逆さまにしたような頭があるだけである。


ユダヤ教に伝承された泥人形。ヘブライ語で胎児の意味を表すその化け物は顔のない頭を俺達に向けていた。


クリスがC8カービンをまず構える。それに合わせて俺達も一斉に銃を向ける。ゴーレムはゆっくりとズシンズシンと歩みを進める。


その時ゴーレムの頭の部分が突如爆発する。何かに撃たれた…としか考えられなかったが頭上を見てみる。


AH-6 リトルバード2機が武装をゴーレムに向けて飛んでいた。リトルバードは再びヘルファイアミサイルを撃ちだす。


ゴーレムは砕けるようにして地面に倒れる。


「援軍だ…よっし!」


俺は思わず声を上げる。ブラックホークが俺達の背後に周り少し広めの道の真ん中に着陸する。


「生き残りはこれだけか?全員乗り込めるぞ」


ブラックホークのガンナーが俺達全員を乗せる。


『周りに異常なし。敵も見当たらない』


ブラックホークに内装されている無線から声が聞こえる。ブラックホークは高度を上げて飛び立つのだった。


だがこれで終わりではない。先程ヘルファイアミサイルを撃たれたゴーレムは周りの地面から砂や土、家の残骸などで再びその頭を形成されていく。


『おいなんだあいつ、復活したぞ!』


ゴーレムは完全復活を成し遂げたあと俺達が乗っているブラックホークを正面から捉えるようにしている。


こういう時、ああ言う化け物がしそうなことは…


「まずいぞ、回避行動!」


「なにぃ?」


パイロットが振り返ってそう言う。


「奴がこっちを見捉えてる!おそらくだが岩を投げつけるつもりだ!」


「ほんとうか!?」


それを聞いた理解の早いパイロットはすぐにブラックホークを急旋回させる。


ゴーレムは…俺が思っていたこととはちょっと違ったが手を構成している岩を投げつけてくる。すんでのところでブラックホークは回避する。


「うお…!」


突然ゆれた機体に俺達全員が声を上げる。そしてゴーレムは周りを見回す素振りを行う。リトルバードが全機、ゴーレムに機首を向けていた。そして時は既に遅く


ゴーレムは一斉に放たれたヘルファイアミサイルで粉々に分解された。リトルバードはしばらくその場を旋回したが奴が復活する素振りはなかった。


そして編隊を組んだヘリ部隊はギニア湾に向かって飛び出した。


「ひでえな、戦闘機が全部落ちてやがる」


ガンナーがそう言うとそこには戦闘機の燃料ないし弾薬によって燃えた機体が4つ落ちていた。そして無数の浮遊物による落下によってあちこちから火の手が上がっていた。


家は崩れ、車はひっくりかえる。その風景はまさに戦争を思わせた。


『全機帰還せよ。敵の捜索はこの際行わなくてよい。敵の勢力が思った以上に強い今撤退を優先しろ。体制を整える』


ブラックホークの無線からそう聞こえる。奴は…死んでいないのかもしれない。不安が襲いかかる。


今も墜落させられるかもしれない。俺にできることをしようと俺はひたすらに地上の様子を伺った。

____________________

ファランクスは頭上を通り過ぎるヘリコプターの1団を建物の中から透視しながら見ていた。あの爆発…あれを喰らったら五体満足ではいられなかった。あの暴風をブラフにしたのは正解だったと感じていた。


「…………」


ファランクスは何も言わない。おそらく自分が出ても負ける可能性が高いだろう。奴らが撃ってくる[何か]を吸収できるのも限界がある。


ゴーレムを作ったのも自分だ。彼らがどんなことをするのか知りたかった。そして分かった。この世界はすごいなあと。あれ程洗練された道具を見たことがなかった。


「魔王様になんて言うかなあ」


そろそろ帰り時だ。1ヶ月遊んだぶん真面目に働かないと。ファランクスは迎えが来ることを感じながらそう言った。

登場人物設定

名前 マイク アレックス

年齢39歳 誕生日は10月12日

性別 男

身長 179cm

体重 68kg

立ち位置 作者のロマン枠

性格 正義感が強い

趣味 バスケットボール

好きなこと バスケットボールの試合観戦をしに行くこと。飲みに行くこと。

嫌いなこと 煙草

出身地 アメリカ合衆国 ミネソタ州 セントポール郊外 


アメリカ合衆国陸軍中尉。現在は大尉でありTSA機動部隊突撃調査班に所属。母親は18歳の頃に膵臓ガンで他界。父親が名誉軍人でもあったためその父親の影響を受けて20歳で陸軍に入隊する。本人は好きでも嫌でもなかったという印象。もともと体つきは良かったので訓練などにもすぐに順応することができた。精神的にも強かったため軍にその才能を認められる。しかし2005年のアフガニスタン紛争で多数の仲間を失ったため正義感がより一層強くなり、自身も強くならなければと思うよりになる。その10年後にケニー ロイドと出会いお互いに軽く話せるような仲となる。2021年にアフガニスタンの敵武装勢力の勢いが増したため大統領の判断で米軍が送られる。その中にアレックスもロイドも入っていた。そして2022年にサソリの襲撃、現在に至る。ちなみにクッキーが好物だと言うのはあまり知られていない。けどビスケットはまあまあらしい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ