表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/238

第4話 スキー場

「てか、なんでずっとここにいんの?」


この丘?を降りようとした際にアナリスはそう聞いてきた。


「え、危ないかなぁって」


「それじゃあ一生森の中にいたと思うよ」


彼女はそう返す。本来なら今日降りるつもりだったのだが。


「まぁ、いいや、それじゃあ降りようか。よし、準備して」


準備?行く準備ならもうできてるはずだが。


そう言うとアナリスはこちらに手をかざす。

すると、黄緑色に光るものが手の中に浮かぶ。


「え?何それ…?」


「ん?魔法、身体強化の」


彼女はぶっきらぼうに返すとそれを俺にぶつけてくる。


ぶつけられた瞬間、突如体が軽くなるような浮遊感と共に、全身の筋肉が熱くなったような気がした。


「どう?効くでしょ?」


アナリスはそう言うと、自身にもそれを胸に当てる。


「よし、降りるよ」


アナリスはそう言いながら、すさまじい速さで木々の間を抜けていく。


「ちょっ!?まって!」


俺もあわてて追いかけようとする。

到底追いつけない速さだと思ったが、足を前に出した途端に強力なエネルギーを足に感じたかと思うと、一気に体が前へと進む。


そのまま勢い余って木にぶつかりそうになったが、あわてて体を左へと寄せ、木への衝突を避ける。


「遅いよ!速く!」


アナリスの声が遠くから聞こえる。それを聞いて急いで足を踏み出す。今度はぶつからないようにしないと。


アナリスの跡を追いかけながら考える。

この魔法は確か中位魔法だ。[身体強化]とか言う。

それにアナリスという名前。賢者。彼女がホンモノならば、1人でドラゴンを相手に余裕で倒すことのできる超強い冒険者…ということになる。

そしてその冒険者の特徴は紫色の髪。だとしたら心強い。


アナリスの跡を追っていると不意に森の木々がなくなる。

どうやら平原に出たらしい。だが、奥のほうには、なにやら変な物がある。

椅子のように見えるが、それはフックみたいなので宙に浮いている状態だ。

そのフックは高い位置にある黒い紐のようなものにかけられている。


あれが何かを考えている時、奥のほうにアナリスの姿が見えた。

追いついて話しかける。


「あれは何…?魔物?」


「ん?あぁ、あれ?あれゲレンデっていうらしいよ。簡単に言えばこの丘を上がったり下ったりが楽になる道具」


ゲレンデ?この世界の機械みたいな物か?ういえば魔物で思い出したが、アナリスに会う前に、なんか変な魔物に出会ったはずだ。


「あと、なんか変な魔物見かけたんだけど、なんか鼻の回りが大きくて…」


俺が特徴を言い終える前に彼女が答える。


「あぁ、それ多分イノシシだよ。イノシシ。この世界、まぁこの国の森とか山とかによく生息してるらしいよ。あとあれ魔物じゃないから大丈夫だよ、まぁ、動物的な立ち位置?あとこの世界で魔力を持った野生の魔物はまだ見てないからいないよ、多分」


動物か。そういえば俺の世界には、あまりいなかった。ほとんどが人間に対して害のある魔物というやつらばかりだから。だけど、この世界にはいないらしい。多分らしいけど。


「んー、やっぱこの時期だと人いないか〜、ここ人気のスキー場ってあったんだけどな」


また知らない単語スキーがでてきた。スキーが何かを聞く前に


「あ、スキーってのは雪が降ってる時にいたみたいなのに乗って雪山を滑る遊びね、あれなんで私達の世界になかったんだろ…」


俺の心が読めるのかな…?アナリスは俺が疑問に思ってたことを答えてくれた。


「人、この辺じゃいなそう?」


「多分ね、今7月10日だから。今2時半で人を見かけないってことはこの辺にはいなそうだね」


アナリスはそう答えたあと、奥のほうを見て


「とりあえずあそこ座らない?」


と言う


「だって君まだこの世界について全くといっていいほど無知でしょ?立ち話ってもなんだしね。あと…私が話すこと全てに質問してきそうな気がするから、立って話すのめんどくさい」


だって分かんないから。

こっから地理的、時間的要素が絡んできます。めんどくさくなります。

ちなみにイノシシは異世界にはいません。あとスキーもないので、その表現をするのが難しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ