表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/19

ロボット死闘人「石狩の福次郎」第19回(未完成)

ロボザムライ駆ける第2部

ロボット死闘人「石狩の福次郎」

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yama-kikaku.com/


ロボット死闘人「石狩の福次郎」第19回(未完成)


第3章 復讐(3)

「福さんとやら、桃さんとやら、戦いはもうそれくらいにしませんか」

二人の後ろから、そのおだやかな言葉が響いて来た。

壁の上に、どはでな着物を着た武士がこちらを眺めている。その側に小者だろうか、小汚

い子供が控えている。

「拙者、徳川公直参旗本、早乙女主水と申す。お二人のそのお力をおかりしたい」

「同じく細工師の知恵」

「貴様は一体何の用があって…」

「よろしいですか、あなた方と我々は不思議な縁で結ばれておるのです…」

「縁だと…」

「そうだよ…、運命の七つ星といえば、おじさんにも合点がいくだろう」横にいる小汚い

ガキが二人に言った。

「何…、運命の七つ星じゃと…」

 二人は唱和していた。


『ふっふっ、待ちなさい。そこの方々。わたしも仲間に入れてもらおうじゃありませんか』

 四人の心の中に、その声は届いている。

「お前は…」

 キャプテン・チムニーが、姿を表していた。背後には、『ゲルマニア号』が浮上している。

「お、お前は、西日本ロボットを裏切りおって、よくも姿を表せたものだ」

 福次郎は思わず怒鳴っている。

「ふふっ、福次郎くん。あなたも政治というものが分かっていませんね」

「政治ですと…」

「そうです。東日本都市連合は、何の保証もなく、西日本都市連合に援助金を渡すとお考

えですか」

「それは、西日本を復旧させるため…」

「甘いですねえ、東日本は西日本の優れた武闘ロボットが必要だったのですよ。それゆえ

に、ああいう手の込んだことをしたのです」「そうだ、福次郎。そうでなければ、なぜ俺が、

と言うより新鮮組の俺が関与していると考えるのだ」

 桃の字が言った。

「くそっ、そうか」

 福次郎は思い当たった。

 西日本都市連合は不満分子を集めて一掃することができる。加えて東日本都市連合は優

れた武闘ロボットの一団を手にすることができるのである。それならば、レイガン島は…

「が、東日本都市連合は何のために…」

「武闘ロボット団が必要ということですか…」

「それはボルテックスに対する挑戦、そして地球の統一にあるのだ」 と、桃の字が言っ

た。

「地球の…、何を大仰な」

  鼻で笑う福次郎に、チムニーが冷笑を浴びせる。

「おやおや、君は我々の大帝と徳川公が密約を交わしたことを知らぬらしいですねえ」昨

日の敵は、今日の友なのである。

「日本とゲルマン帝国が、世界を占領するという…」

「が、その話に我々は乗ったのだ…」

「我々…、桃の字、お前もか」

「よろしいですか。我々ERは新しきロボットの指導層として、人間社会に食い込む必要

がある。ましてや、ゲルマン帝国と日本都市連合が地球を平定するとなったときに、我々

ロボットの力を認めさせ、我々だけの領土を保全させることができる」

 キャプテン・チムニーは、にこやかに言うのである。

「お前たち、気が変になっちゃいないか。せっかくの計画を水を注すようだが、そのよう

な計画に乗りはしねえぜ」

 福次郎が騒いでいた。

「待て待て、福次郎くん。これは我々運命七つ星と関わるようだ。ゆっくりキャプテン・

チムニーの話を聞こうではないか」

 早乙女主水がゆっくりとチムニーの方へ向き直った。


ロボザムライ第2部

ロボット死闘人「石狩の福次郎」第3章 復讐

ロボザムライ駆ける第2部

ロボット死闘人「石狩の福次郎」

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yama-kikaku.com/


ロボット死闘人「石狩の福次郎」第19回(未完成)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ