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今日も苦労が絶えない魔王軍  作者: 空座シンヤ
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第1話 何故、明晴正道は死んだのか

明晴正道(あきはるまさみち)よ、よく来た。わしは神じゃ。いきなりじゃが、まずは驚かずに聞いて欲しい。実はお前はつい先ほど命を終えてしまったんじゃよ」


 目の前の、モサッとしているヒゲを生やし、どこか神秘さ漂う雰囲気を持つ老人が俺にそう告げてくる。360°どこを向いても真っ暗で、広いのか狭いのかわからない空間に俺はいる。


 どうやら俺は死んでしまったようだ。


 突然、死の通告をされた俺だが実はあまり驚いていない。

 それはおそらく俺が生粋のオタクだからだろう。

 今年21歳になる俺は幼い頃から幾多のアニメ、漫画、ラノベ、ゲームに熱中してきた。そのようにあらゆる非日常を疑似体験してきた俺はちょっとやそっとの異常事態では動じない「鋼の心を持つ男」なのだ。


「鋼の心を持つ男」兼オタクである俺は、実はこの状況にある期待をしていた。それは…


「さて、本題じゃ。「ある条件」を満たしたため、お前には別の世界で新しい命を受け取る権利が与えられた。このまま天国へ向かうか、新たな世界で人生をやり直すか。お前は、どちらを選ぶ?」


 そう、これですよ。待ってました、異世界転生。


 もはやありがちではあるが、王道。一オタクとしては、一度は憧れを持ってしまうパターン。ちなみにこの俺もすでに過去数度転生済みだ……脳内で。

 そして、どんな異世界に飛ぼうとも、必ずこのクソみたいな現実に無事?(頭はもう無事ではないかもしれない)に帰還を果たしてきたベテラン脳内転生者の俺は、ここで変な期待を持ったりはしない。


 最近の異世界転生モノでは、異世界に行ったとしても誰もがチート能力を持つ勇者になれるわけではないのだ。チートスキルも伝説の武器も持たされず、元の世界と何も変わらない状態で転生する物語も多くある。

 まあ、そんなわけだから、異世界転生できたとしても「俺TUEEE系勇者」になれるとは期待なんかしていない。俺は異世界転生して現実とおさらばできるなら、もはや村人AでもBでもCでもいい。

 俺はただ、何度と行きたいと願った異世界という憧れの世界を謳歌したいだけなのだ。

 だから、しつこいようだが俺は、別に勇者になど――、


「なお、新しい世界で生きる場合、お前には魔王を倒す「勇者」となってもらうことになる。もちろん、それ相応の武器をお前に授け――」


「っっっっしゃああああああああああああああああああああああああああああッ!!!」


 気が付けば、俺は両の拳を握りしめ、神様の言葉を遮りながら、全力の雄叫びを上げていた。


「う、うん? よかった……ね?」


 神様が完全に引いていた。恥ずかしさでおそらく赤面しているであろう俺は、急いで話を戻す。


「と、ところで最初に言ってた異世界転生するために、俺が満たした「ある条件」って何なんですか?」


「あ、ああ、それはじゃな、一つは転生先の異世界にすぐに対応できる感覚を持ち合わせていること。ちなみにお前の行く世界は、今も昔も若者の支持率が高い人気転生先の一つ「剣と魔法の世界」じゃ。景色は壮大で美しく、見たことない文化や絶品料理の数々、元の世界での疲れが吹き飛ぶこと間違いなしじゃ。人間と魔族が戦争中で魔物もうようよおるが、ここで渡す最強の武器を肌身離さず持ち歩いていれば、そうそう寄って来ないじゃろ」


 なんか条件ついでに、転生先が人気の旅行スポットみたいな説明をされたんだが。最強の武器が熊よけの鈴みたいな扱いなんだが。

  ともかく、転生条件の一つ「異世界にすぐに対応できる感覚」に対しては、重度オタクの俺としても納得だった。


「『ひとつは』ってことは、他にも条件があるんですね」


「そうなんじゃが……もう一つの条件は、うーむ」


 あれ? 神様なんか言いよどんでる? 言いにくいことなのか?


「あの、神様が良ければ俺は気にしないんで教えてください。もやもやしたまま、転生したくないです」


「……そうか。それじゃ言うが、もう一つの条件は……」


「条件は?」


「あまりにも残念な死に方をしたことじゃ」


「は?」


 残念な死に方?どゆこと?


「……お前、自分がどういう死に方をしたか、覚えておるか?」


 ……おや? そういえば俺ってなんで死んだの?


 よく知ってる「異世界転生」的なシチュエーションに出くわして、「何故死んだのか」という重大案件を俺は完全に失念していた。

  どうやら「鋼の心を持つ男(頭の中はお花畑)」は、この状況に動じてなかったつもりが無意識に浮かれてしまっていたようだ。てゆうか、マジで記憶ないぞ。


「……覚えてないです。神様、俺はどうして死んだんですか?」


「……あー、やっぱりそうなるよねー。だから、条件言うの嫌だったんだよねー。……えっ、えっ、本当に言わなきゃダメ?」


 ここに来て神がウザい。まさか、神にイラっとさせられるとは。

 てゆうか、人の死の真相で本人相手に焦らしプレイするのやめてくれない?


  しかし、「果たして明晴正道は如何にして死んだのか」という俺の人生史上最大の謎をコイツしか知らない以上、聞く相手は選べない。

 さすがに神様相手に不敬な態度をとるわけにもいかないため、俺はイラつきを表に出さないように注意しつつお願いした。


「そこをなんとか教えてくださりやがれ」


「ん? なんか変な言い方だったけど……、まあ、いいか。言っとくけど、自分の死んだ時のことを聞くのは辛いと思うけど、本人に伝えなきゃいけない側もきついんだからね?」


 もういいよ! わかったよ! 長いんだよ、ここのくだり! てゆうか、こういうイベントの神様って、ラノベやアニメなら美人な女神様だろ! ちょっと小綺麗なジジイと冴えないオタクのやり取りなんざ誰も求めてないんだよ!


  さすがの「鋼の心を持つ男(怒りの炎でもうほとんど溶解している)」と言えど、もう限界だ。そんな俺の気持ちを察した訳ではないだろうが、ついに神が語り始めた。


「お前が死んでしまったのは、冬の真夜中、午前2時頃じゃな。深夜近くまでアルバイトをして帰ってきたお前は、長い連勤の最終日だったというのに寝もせず、TVで深夜アニメを見ていたんじゃ。すると、あるCMが流れてきたのだ」


「待て。その見てたアニメは、『吸血ヤンキー美少女こまりちゃん』か……?」


「そうじゃが?」


「CMは、こまりちゃんとトマトジュースのコラボキャンペーンのやつか……?」


「そうじゃ。記憶が戻ってきたみたいじゃな。てゆうかなんで急にタメ口?」


 神の疑問を無視し、俺は徐々に蘇ってきた記憶を辿る。

 そうだ、あの日俺は、連勤の疲れも忘れて、楽しみにしていたこまりちゃんをリアルタイム視聴していたんだ。


  「吸血ヤンキー美少女こまりちゃん」とは、間違って有名な不良高校に入学してしまった女子高生こまりちゃんが、派閥抗争で毎日のように流される血の匂いに反応し、自身に隠された吸血鬼としての本能に目覚めてしまうという話である。

 そして、大人しかったこまりちゃんが、不良たちにどんどん感化され、バット片手に大暴れする立派なヤンキーとなっていくその姿が視聴者にまさかの大ウケ。今期1クールアニメのブラックホースとなっていた。


  ちなみに俺が見ていたのは最終話の1話前、第12話。サブタイトルは「お前の血は何色でもいいから、とにかく吸わせろ」だ。

 自分の死の真相を知る前に、推しアニメの最終回を知る機会を永遠に失ったという、オタクなら死よりも辛い現実を知ってしまった。死にたい……あっ、もう死んでたんだっけ……


  俺が思わぬタイミングでの精神的ダメージに動揺していると、神が話を進めた。


「まあ、そのキャンペーンCMを見たお前は居ても立っても居られず、真夜中だというのに、キャンペーン商品のトマトジュースが売ってるコンビニに向かったわけじゃ」


 ちなみになぜトマトジュースかというと、吸血鬼であるこまりちゃんは「血の色に似ている」という理由でトマトジュースが大好きだからだ。結構ベタな設定である。


「そして、コンビニに着いたお前は、紙パックのトマトジュースを大量購入したんじゃ」

「10本だ」


 神が言った曖昧な購入数を、俺は明確な個数に修正した。

 そのキャンペーンは、トマトジュース1パック購入につき、一回くじが引け、その場で何かしらの商品がもらえるというものだった。

 確か俺の狙いは1等の「こまりちゃんフィギュア、血しぶき舞うプールサイドバージョン(1/7スケール)」だったはず。どうしても欲しかった俺は、「お一人様一回の購入につき10パックまで」というルールを守り、制限いっぱいの10パックをレジまで持っていったことまでは覚えている。


「くっ、だがこの先が思い出せない。俺はこまりちゃんを手に入れられたのか……?」


「自分が死んだ理由よりも気になるのそっち? ちなみにお前が当てたのは、6等のラバーストラップ8つと、3等のこまりちゃん愛用釘バット1/1スケール、2等のこまりちゃんパンティー1/1スケールじゃ」


 とんでもないものが実寸サイズで当たっていた。


「アホか! 何とんでもないもん景品にしてんだ! そして、死ぬ直前に無駄に運いいな俺!」


「いや、ここがお前の不幸の始まりだったのかもしれん」


「え?」


「続きを話すぞ」


 そう言うと神は再び話を始めた。先ほどよりも重い空気で。


「連勤でお前の疲れはピークに達していた。なのにお前は、肉体の疲労にも気づかず、衝動のまま冬の寒空の下に飛び出していったのだ。そのせいか、コンビニの帰り道でお前は発熱し、フラフラになっていた。お前の記憶がはっきりしないのは、熱で意識が朦朧としていたからかもしれんな」


 なるほど、だから自分の死という大事な場面の記憶が欠落しているのか。


「症状も悪化し、息も絶え絶えになっていたお前さんは、このあと盛大に道でこける。頭から前方にダイブしたのじゃ、手もつかずな」


「まさか、それが死因か……?」


 ゴクッと、喉が鳴る。

 ここまで正直、こまりちゃんのことで頭がいっぱいだったが、いよいよ自分の死の真相に差し掛かったと思うと、緊張してきた。


「ここに偶然、巡回中だった警官が近づいて来る。まあ、目の前で人が頭から盛大にこけたんだから当たり前じゃの」


 ここまで言うと、神は自身の懐に手を突っ込み、薄っぺらい何かを取り出してきた。


「それは?」


「これは、その時、警官の目に映った景色を封じ込めたものじゃ。つまり、お前たちの世界でいう写真じゃな」


 そう言うと、神は俺に写真を手渡してきた。同情したような眼差しで。

 この写真の中に……俺の最後の姿が。自分で自分の死体を見ることになるとは、何とも変な気持ちだ。


 覚悟して、写真に目を向けると、枠の端には誰かの手が写っている。おそらく、転倒してしまった俺に手を差し伸べようとしてくれた警官のものだろう。

 そして、真ん中には、予想通り、俺の死体が……いや、恥ずかしそうに立ち上がった俺が写っている。


 こけた際にぶちまけたであろう10パック分のトマトジュースにより、返り血を浴びたかのように全身真っ赤に染まった俺が。


 俺同様に真っ赤に染まり、血まみれに見えるバットとパンティーを左右の手に持って。


 写真の中の俺は確かに死んでいた。社会的に。


 予想通りの人物(俺)が予想外の姿(俺じゃないと言ってくれ)で写真に写っていたことに固まっていると、俺の肩に神がポンっと手を置いてきた。完全にかわいそうな奴を見る目だった。


「ドンマイ」


「うるせぇよ! まだ死んでねえじゃねえか、物理的には! てゆうか、この写真が俺の生前最後の写真とか最悪なんですけどぉッ!」


「まあ、落ち着け。この姿がお前の死の要因の一つなんじゃ。いいか、こんな姿の奴が、みんなが寝静まった真夜中に息をハアハア言わしながら徘徊していれば、どう思われる?わかるじゃろ?」


「わ、わかるけど、これが死に繋がるか? まさか、動揺した警官に撃たれたとか言わないよな? 誇れることじゃないが、俺はこういう場面の対処法には慣れてたはずだ」


 こういう場面とは、真夜中にお巡りさんに声をかけられる場面。つまり、職務質問だ。

 バイト終わりがどうしても深夜遅くになってしまうこと、自宅近くが人通りの少ない地域ということも職質を受けやすい理由だが、何よりも見た目だろう。

 

  髪は染めたことなどないので真っ黒で、長さは短過ぎず長過ぎずという感じ。まあ、普通だ。体格もやや身長が低めなこと以外は痩せ過ぎず太り過ぎずという具合。うん、これも普通だろう。

 だが、ただ一つ。群を抜いて目元が悪い。夜あまり熟睡できないタイプなのか、昔からクマが異常に濃く、深夜アニメを遅くまで見るようになってからはさらに悪化した。そのように酷使するからか、目つきも超悪い。


 俺自体は、あまり気にしておらず、体調も至って問題ないのだが、他人にマイナスのイメージを持たれることが多い。周りから見ると、クマと目つきが合わさって、犯罪者っぽく見えるらしい。公園でたまたま砂場をボーッと眺めてたら、そこで遊んでいた子のお母さんに通報されたことまである。マジで警察が来た時はさすがに震えたぜ…

 

 こういう理由で怪しまれやすい俺は、お巡りさんから声をかけられる事が多いのだ。まあ、こんな目付きの奴が人の少ない夜道を歩いていれば、お巡りさんも声をかけないわけにはいかないのだろう。しかし、日本のお巡りさんは優秀なので、ちゃんと説明すればわかってくれるし、俺もそれを常に心がけていた。


 きっとこの時もいつもさながらの華麗な説明で場を切り抜けたに違いないはずだ。結果はわかりきっているが、その過程を聞くために俺は先を促した。


「それで、俺はこの後どうしたんだ?」


「全力で逃げた」


「は?」


 耳を疑った。何故?


「熱のせいで、すでに正常な判断が出来なかったんじゃろう。犯行後にしか見えない自分の風貌に気が付いた瞬間、お前は傍から見てもわかるくらいパニクっておったぞ」


 なんてこったい。「鋼の心を持つ男(暴行罪及び下着泥棒の嫌疑)」は、鋼の心など全然持っていなかった、動揺しまくりだった。

 自分の思いもよらぬ醜態を知り、頭を抱えている俺を余所に、神が物語の結末に向かって、スパートをかける。


「その場から逃げるため、お前は走った。そりゃあどこまでも走った。必死の形相で。警官の姿が見えなくなっても止まることなく。そして、走り続けたお前は」


 神は、少し間を空け、


「道端の犬のフンに足取られて、側溝に頭から突っ込んで死んだ」


 今までのくだりいる?っていうくらい予想の斜め上を行く俺の死の真相を告げた。


「俺かわいそおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!!」


 あまりに残念過ぎる自分の死に様を聞いて、俺は叫ばずにはいられなかった。


「何なの? そのクソみたいな俺の死の真相!?」


「おっ、フンだけに?」


「やかましいわッ、ぶっ殺すぞ! これだけ長いこと引っ張っておいて、俺の死因、犬のうんこかい!」


「勢いもついていて、頭のぶつけどころも悪かったとは言え、こんな死に方をするとはのう。心中お察しする」


「やめろ、同情するな! 犬のうんこに人生の終止符を打たれた俺の気持ちがわかってたまるか!」


 俺は今まで、世の中でよく問題になっている「飼い主のマナー」について正直どうでもいいと思っていたが、いざ自分がこんな目に遭ってしまうと、世の中の飼い主さんに訴えずにはいられない。一人の飼い主のマナー違反により、一人の人間の命が失われたいうことを。

 飼い主マナーの向上を訴えるポスターがよく電柱などに貼ってあるが、俺という尊い犠牲が出た以上、是非今後は「ペットのフンは必ず持ち帰りましょう。そのうんこが人の命を奪います」という重い言葉を添えてほしい。


「改めて振り返ると、この日のお前さんは本当についてなかったのう。一つ一つの不幸は大したことのないものだったのに、積み重なるとこうも悲惨な目に遭うものか」


「ついてなかったから死にましたなんてシャレになってねえ……。運がよかったのなんて、こまりちゃんのくじの結果くらい――」


 そこまで言って、俺はある重大なことに気がついた。


「おい、神よ……、俺が手に持っていたものはどうした……?」


「………………バットなら、走りゆく道中で投げ捨てていたぞ」


「違う、そっちじゃない」


「…………翌日、お前の死体は近くの高校の女子生徒に発見される。そして、ほぼ全身が側溝に落ちていた中、唯一外へと掲げられていたお前の左手にはこまりちゃんのパン」


「あああああああああああああああああああああああああオエエエエエエエェェェッ!」


 神が言い切る前に俺の精神が耐え切れず絶叫、そして吐いた。


 こうして、「鋼の心を持つ男(めでたく変態へジョブチェンジ)」は、物理的、精神的、そして、本当に社会的に死を迎えた。


  〇 〇 〇 〇


「うえっ、ひっぐ、うぇっぐ……オエッ」


「いい加減立ち直らんか。もう終わったことなんじゃから、どうしようもないじゃろ」


「……死にたい、こまりちゃんに抱きしめてもらいながら」


「だから、もう死んでるんじゃって。あと何ちょっと欲望出してきてるんじゃ」


 親に顔向けできないような最悪の死に様を現世に残してきたことに立ち直れず、うずくまって、えずきながら泣き続ける俺に、声をかけ続ける神。かれこれ30分近くも同じようなやり取りをしていたため、神もうんざりした顔をしている。


「埒が明かんから、そろそろ話に戻るぞ。お前の死んだ理由については話した。それで改めて聞くが、お前はこのまま天国へ向かうか? それとも異世界で人生をやり直すか?」


 どうするか? そんなものは決まっている。これだけの無様を現世で晒したのだ。このまま死んだままでいてたまるか。全部やり直して、今度こそ最高の人生を手に入れてやる。憧れの異世界で、勇者として……!


「答えは決まってる! 神様、俺を異世界転生させてく――」


 


「その転生、ちょっと待ちなさい」




 俺が答えを伝えようとした瞬間、俺と神しかいないはずのこの空間に知らない声が響いた。


 声の方向へ振り向くと、女の子が一人。


「私は女神です、あなたを導きに来ました」


  終わりかかったはずの転生準備イベントにまさかの乱入者だった。


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