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これを恋というには、大人になり過ぎた。でも、これを愛というには私は、まだ子供だった。 好きって何ですか?
はじめまして。奏汰です。
甘く切ないラブストーリーになっています。
そして、作中一部LGBTが登場します。ご了承ください。
ご理解がある方のみ読まれることをお勧めします。
プロローグ
近いようで遠い、それがずっと、君と私の距離でした。
悲しみが、懐かしさに変わり、そして徐々に忘れて、思い出という名の忘却の枠におさまっていく。
たとえ、今がどれだけ辛くても、きっと忘れてしまう。忘れたくなくても。
そう思っていた。なのに、どうしてーーーーーーー。
私は、あなたと出会いたくなかったんです。
でも、同時に出会っていたかったと、そう思ってしまうんです。
だから、神様、もしも願いが叶うなら、
私から記憶を消してください。
そして、あなたの記憶も消してください。
出会っていた事実は残しておきたい。
でも、もう思い出は消えて欲しいの。
そんなバカげたことを思ったあの日から
もう半年が経とうとしていた。