これは、私のものだ
ついに僕は、この緊張感のあるコートに入りました。
今は全員ラケットで、素振りをしている様でした。
ライトコーチが、僕の方を向いて頷いていました。
僕はコーチの雰囲気を察して、早速みんなと同じく練習に入ろうとしました。
(よし!)
僕は、急いで持ってきたテニスラケット(?)を持ちました。
その時、サンダー・ライトコーチの眉毛がピクッと少し動きました。
このときの僕には、そのことが何を意味しているのか分かりませんでした。
いまいち良く分からないまま、僕は素振りを始めようとしたのですが・・・・。
なんだかやけにズッシリと重い・・・!?
それになんだか、グリップもいつもと違うような・・・。
周りの生徒達も、まるで異端児を見るような目で僕を取り囲んでいる。
(んん・・・・。
今日は体調が悪いのだろうか・・・・。)
飛行機の旅の後、ニューヨークにたどり着いた初日とはいえ、ここまで違和感が起こりうるのでしょうか?
(・・・・・・・・。)
明らかに、まわりの皆はなんだか言いたいことがありそうな顔をしています。
それは勿論、この僕に対してなのでした。
================== ああっ・・・・!! ===================
僕が今、手で握っているモノはテニスラケットではありませんでした。
そのグリップは、とても細い・・・・・・。
そのフレームも、とても細い・・・・・・。
そしてフェースも、とても小さい・・・・・・。
でも、そもモノの重さは、もっと重たい・・・・・・。
・・・・・・・・、そしてその実態は・・・・・
「これは、私のものだ。」
サンダー・ライトコーチは、僕が握っているモノを取り上げました。
たしかに、コレは僕のモノではありません。
そして、今さっき慌てて用意したときに、間違って持ってきたのでしょう・・・。
僕はテニスラケットと間違って、ゴルフクラブを持ってきてしまっていました。
・・・・・、僕は大急ぎでクラブはハウスに自分のテニスラケットを取りに返りました。




