し、失礼いたしました!!
しばらく刻露さんがクルマを走られた後、たどり着きました。
テニスアカデミーについた?ので、僕はいっぺんに緊張感が漂ってきました。
これから踏み込むプロへの登竜門はいかなる試練なのか!?自分としては未知の世界に対する期待と不安が交錯の状態にありました。
「いよいよですか・・・。
刻露さん・・・。」
僕は彼に、同意を求めたのですが、何故か刻露さんは笑みを浮かべて返事をしてくれませんでした。
「・・・・・。」
若干に突き放された気持ちになった僕は、不安の心が3割増しになってしまいました。
しかし彼が僕にはっきりした言葉を発しなかったのは何故なのか、じきに判明する事となるのでした。
なんだかこの施設は、自分の思っているのと雰囲気が違う気がします。
どうも全体的に、緊張感というものが感じられないのでした。
「もう、お気づきですか?夏目さん。」
刻露さんは、僕の考えている事を察したようでした。
「なんだか違うと思っているんでしょう?」
彼は引き続いて、僕の心を見透かしているのでした。
「えーと、どうゆう事なんでしょうか・・?」
かといって僕は、具体的に返す言葉が思い浮かばないのでした。
「ここはいわゆるテニスクラブなんですよ・・・。」
ここは、テニスクラブ?
僕は最初は戸惑ったが、すぐに状況を理解した。
要するにここは、自分の目的地ではないのでした。
テニスクラブというのは、主にアマチュアのテニスプレイヤーが、出入りする場所といえるのでした。
と、言うことはこれは刻露さんの用意した寄り道!?なのでしょうか・・・。
「まあ、お食事でもしましょうか。」
確かに、彼の言うとおりでした。
僕は空港に着いてから、特に飲み物以外は摂取していません。
色々考えることや、周りの新鮮さで空腹を忘れていたのでした。
僕は刻露さんにエスコートされて、テニスクラブの屋内にあるレストランに入っていったのでした。
「いらっしゃいませ!」
勿論、英語であるのですが、ウェイトレスが大きな声で注文を取りに来ました。
彼女は僕と余り歳が変わらないのでは無いのかと、直感的に思いました。
その女の子は、ソバカスのある顔でしたが、とても健康的な感じがします。
日本と違って、アメリカの接客はドライなのでは無いかというイメージがあったのですが、どうやらそうでもないようでした。
まんざら、このウェイトレスの彼女は、割り切って仕事をしているようには見えないのです。
なんでも先入観で物事を判断してはいけないのだと思いました。
「じゃあ、ステーキセットお願いします。」
刻露さんは、慣れた感じで迷い無くオーダーをしました。
「では、僕も同じメニューでお願いします。」
僕は刻露さんに便乗して、考えることを省略しました。
「かしこまりました。」
料理が来るまで、間があったのですが・・・、なんだか会話のネタが思いつきませんでした。
実は僕は2人きりの沈黙の時間が、とても苦手でした。
それでも彼は、相変わらずにニコニコと笑みを浮かべています。
日本で以前会ったときも、刻露さんはこんな感じなのでしたが、本当に何を考えているのか計りかねる人物なのです。
それ故に、僕は若干の警戒感を彼に対して、抱いている面もあるのでした。
「お待たせいたしました!」
先ほどのウェイトレスが、注文した料理を運んできました。
やはり彼女は、元気に接客をしてきたのでした。
「失礼いたします!」
そして忙しそうに、そのウェイトレスの女の子は僕たちの席の前から去っていこうとしたのですが・・・・!!
=================== キャッ!! =====================
なんとその、ウェイトレスの女の子は走り気味に歩いていたので、派手に転んでしまったのでした。
「だ、大丈夫ですか!?」
僕と刻露さんは、流石に彼女の安否を気遣いました。
「うう・・・・。」
ウェイトレスの女の子は、打ち身をしてしまっているのか痛そうにしています。
==================== ガバッ!!! ====================
僕たちに心配も何のその!!彼女は急に起き上がり思いっきりはだけたスカートを直してスクッと立ち上がりました。
「し、失礼いたしました!!」
ウェイトレスの女の子は、再び気を取り直しそそくさと去っていきました。
(しかし、元気な女の子だなあ・・・・・。)
相も変わらずに、刻露さんはニコニコと笑っていました。




