表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちょっと年上の女の子  作者: らすく
第一章 旅立ち
7/303

冬木雪乃という選手

 「という冗談は置いておいて・・・・・。」意外に紅葉さんは冷静でありました。

「せっかくだから、雪乃がどんな娘か教えてあげるよ。その方が、お話がスムーズに進むんじゃないかな?」確かに、雪乃さんがどんな人なのか、あんまり知りません。紅葉さんがどんなテニス選手なのかは、いまや僕はよくしっているのですが。


 なんでも、紅葉さんはジュニアのころから全国レベルの選手だったそうで、テニスに深く関わった仕事をしている人は誰もが知っているくらいだったそうです。このことは、僕の勤めるテニススクールの職員からたくさん聞いたことです。紅葉さんは、とにかく人並み外れた運動神経の持ち主であり、加えて体格にも恵まれていました。はっきりいって相手をねじ伏せるといった表現が似合うような、得点の取り方をするテニス選手です。トークも相手をねじ伏せる感じですが・・・・。


 「私は子供の頃からテニスでは勝ち続けたけど、雪乃はまるっきり私と正反対だったんだよね。中学では全く無名だったし、高校では全国レベルだったけど私とはかなり実力差があったね。でもあの娘はあきらめなかった。だれもが、思ってもいなかったプロになれたんだ。実は、今までに雪乃とは10回以上試合をしたけど一回だけ負けたんだよね。」


 (あ、それはきっと僕が観戦した試合です。(※第1話参照))


 「まあ、最後に雪乃に負けて私は故障して、プロ活動を休止しているんだよね。そして、テニススクールに勤めて、今は夏目くんの前にいる。」紅葉さんは両肘とついて、過去を回想しているのか心ここにあらずな感じでした。


 「まあプレイスタイルをいえば、正確なショットが武器なんだよね、雪乃は。何しろ、足腰も強くて粘りのテニスをするわ。接戦になれば嫌な相手なんだ。性格と同じでしつこいんだけど・・・・。」少し悪意のある、紅葉さんでした。


 「誰がしつこいの?」気がつけば、雪乃さんの登場です。

「あー。雪乃、あんたの事を褒めちぎっていたのよ。」紅葉さんは、とても見え透いた嘘をつきました。

「嘘つきは、なんとかの始まりよね。まあ、いつものことだけど。巳波くん、久しぶり。大きくなったね。」


 雪乃さんとは初対面のつもりなのですが、完全に僕の事を知っているオーラで話しかけてきました。

やはり雪乃さんと桜さんは、同一人物なのでしょうか?外見は瓜二つです。この答えは、きっと次回に判明することでしょう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ