MOMIJIコレクション
僕は展望がひらけました。というものの、なんか心に引っかかっていました。以前ぼくがプロテニスの試合でみた桜さん(ちょっと年上の女の子)とよく似た女子選手のことを思い出したのです。(第1話参照)
桜さん(ちょっと年上の女の子)に似ていた女子選手のことを、僕は本屋さんや図書館で調べました。今更って、つっこまないでください。僕は、肝心な所で抜けた男なんです。様々な記事・写真をしらみつぶしにリサーチいたしました。ちょっと脱線したりもしましたが・・・・・。
「おお、これは・・・・!!」思いがけないフォトに出会いました。その写真の人物とは、女子プロテニスプレーヤー秋山紅葉さんでした。
「うおお・・・!!いっぱい紅葉さんの写真がある!!」僕は改めて紅葉さんがプロテニス選手だと言うことを知りました。
「紅葉さん、紅葉さんがいっぱいだ!!」僕は、紅葉さんの登場している本を片っ端から購入しました。そしてコピーを駆使して自分だけのファイリングをしました。
翌日、僕は真っ先に勤務先のテニススクールで紅葉さんに話しかけました。
「紅葉さん、是非これ見て見て下さいよ!!」僕は、昨日にまとめた紅葉さんの写真集をみせました。
「ん?なにこれ・・・・。MOMIJIコレクション!?」紅葉さんは、僕の収集したファイルを開いた。何故か、引きつった表情に変わっていました。
「どうですか?厳選した紅葉さんがここにあるでしょう。この紅葉さんなんかとても綺麗だし。こっちの紅葉さんのスコート(※女子テニス選手のスカート状のウェア)とかとてもセクシーだなと思いますよ。
僕は、昨夜の苦労を思い出しながらしみじみと語りました。
「恥ずかしいわ!!」僕は、紅葉さんから平手打ちを食らいました。
「なんか、あんたのそうゆうところストーカーっぽいわよ。」紅葉さんは若干、顔を紅潮させていました。
「それとあんた、ほかにもっと考える事あるでしょう。」
「!!」僕は紅葉さんに叩かれて、あることを思い出しました。
僕は紅葉さんのテニスの試合を見たことがありました。桜さん(ちょっと年上の女の子)に似ていた女子選手の対戦相手が、まさに今僕の前にいる紅葉さんだったのです。(第1話のプロの観戦試合参照)
そして今日の帰り際に本屋さんで、僕は真面目に桜さんに似ている女子選手を調べていました。
「おお、きっとこの選手だろう・・・・。」
その選手の名前は、冬木雪乃。写真でみてもやっぱり桜さんに似ています。
「ん?」僕はひらめきました。紅葉さんは、同年代のプロ選手だから冬木選手の事を知っているのではないでしょうか?ましてや対戦したこともありますし。
その夜、桜さんが現れました。
「桜さん・・・・。」僕は、最近思っていることを質問しました。
「桜さんは、人間なんですか?」
「勿論、人間よ。」彼女は、気も悪くせずにニコッと微笑みました。
また翌日、僕は紅葉さんに話しかけました。
「あの、紅葉さん。冬木雪乃選手知っていますか?」
「雪乃はよく知っているよ、前の休みにも一緒にお茶したわよ。」紅葉さんは期待を超える、返答をしてくれました。
「ええ!?じゃあ、お友達なんですね。」
「雪乃に会いたいの??」紅葉さんは、僕の考えていることを見透かしているようでした。
「はい、でも別に不純な動機とかじゃなくて・・・・。」僕は、誤解されたくなかった。
「わかっているわよ。夏目くんは、私の方に興味あるもんね。」やっぱり、昨日のMOMIJIコレクションの件を根に持っているようだった。(苦心の作品なのに・・・・。)
とはいえ、疑問の確信に迫れる見通しがつきました。しかし、紅葉さんは怖いぐらいに僕の悩みを解決してくれます。前世でなにかあったのでしょうか?
それと、なんだか冬木と言う名字に、なんだか引っかかるものがあります。
とにかく、僕と紅葉さん・冬木選手との3人のカフェでの座談会が決定いたしました。