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ちょっと年上の女の子  作者: らすく
第1章 旅立ち
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紅葉さんの走馬燈

 僕は紅葉さんの部屋で、注射器と粉状の薬・錠剤を発見しました。

(これは、これは何なんだろう・・・・)

ハッキリ言って、悪いことしか僕の頭には思い浮かばないです。


 やはり紅葉さんは薬に頼ってテニスをしていたのでしょうか。

実際そうだったとしたら、全ての疑問に説明がつきます。

紅葉さんが、国内の試合で圧倒的強さを誇っていた理由。

紅葉さんが国内の試合を優先させて、海外の試合の出場回数が他のプロよりも著しく少なかった理由。

紅葉さんが特に大きな怪我をしているように見えないのに、プロ活動を休止している理由。

今プロ活動を休止しているのは、やはり薬物の使用が原因なのだろうか・・・。

(こんな馬鹿な・・・・。これは何かの間違いだ・・・・。)


 紅葉さんが、薬物を投与している姿・・・。

僕の今までの、紅葉さんに対する感情からは、あまりにギャップが大きすぎます。

本当に紅葉さんは、薬物に依存しているのだろうか・・・・。


 今までの、紅葉さんとの思い出が走馬燈のように頭をグルグルまわる。

テニススクールでは、僕に対してお姉さんぶっていた紅葉さん。

ときたま、無邪気で子供っぽいところのある紅葉さん。

僕の事を、いつも気にかけてくれた紅葉さん。

僕がプロテニス選手になるのを、本気で応援してくれた紅葉さん。

ちょっとエッチな悪ふざけをしてくる紅葉さん。

 

 僕は、気まぐれにいろんな顔を見せる紅葉さんが大好きでした。

でも、僕は全ての紅葉さん像が否定されたような・・・。

そんな決定を下されたような気分でした。


 (そうだこれは夢なんだ。今回も夢オチなんだ・・・・!)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

でも、この悪夢から覚めるような兆候は全く見られないです。

これは、冷酷なまでの現実の状況です。

今の僕の頭の中で、紅葉さんは{自由の女神像}の姿をしていました。

そして、その紅葉さんの自由の女神が、容赦なくガラガラと崩れていきました。

紅葉さんの形は粉々に砕け散りました。ほぼ、彼女の原型をとどめないように・・・・・。


 ハッ・・・・!!

僕は、とある時突然に我に返りました。

(ああ・・・・。)

僕は背後に、あの女性の気配を感じました。


 気がついたら、背後に紅葉さんが立っていました。

紅葉さんの顔を見るのがとても怖かったです。

それでも、紅葉さんは普通に口を開けました。


「あーあ。ばれちゃったら、仕方がないなあ。」

紅葉さんは腕を組み、悪びれもないような様子で僕に話しかけてきました。

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