何かお悩みなのですね!?
僕は睡眠に入る準備を全て終えて、寝床に着いていました。
勿論、歯磨きも済ませています。
しかし・・・引っ掛かるモノがあるのでした。
サニーの事なのです。
彼は、なんだか元気がなかったのでした。
もっとも彼とは出会ってから、まだ二日しか経っていません
(そうだ・・・・、ボクがサニーの何を知っていると言うんだ・・・。)
僕は、その様に自分自身に言い聞かせて眠りに入っていったのでした。
しかし・・・、彼に対して抱いていた違和感は現実のモノとなるのでした。
翌日・・・・
何の問題もなく気持ちよく目覚めることが出来ました。
しかし・・・
僕は手早く準備を済ませ、隣のサニーの部屋のドアをノックしました。
(あれ・・・・・)
ハッキリ言って、彼がその部屋にいる気配がしないのでした。
ひょっとしたら、先にコートに向かったのでしょうか?
ボクは仕方が無く、一人で練習に向かうことにしました。
遅刻することなく、練習に参加したのですが・・・
(あれえ?)
サニーの姿が見えません・・・・。
一体どうしたのでしょうか・・・。
そうこう考えているうちに、練習が始まりました。
ボクは目の前のことに集中することしかなく、午前中の時間はあっという間に経過しました。
どうしてもわからないので、僕は思い切ってサンダー・ライトコーチに聞いてみることにしました。
「あ、あの・・・、コーチ。」
「ん?」
「今日はサニーの姿が見えないのですが・・・。
彼はボクの隣の部屋なんですけど、朝から一度も姿を確認出来ていないんですよ。」
「んー。」
サングラスごしでは、どんな表情なのかわかりにくいのですが、サンダー・ライトコーチは特に慌てた様子はありませんでした。
「ここでは、よくあることだな・・・。」
その言葉は、とても落ち着いたものでした。
これは、何を意味しているのでしょうか・・・。
コーチは髭をサラサラとさわりながら、歩いて行ってしまいました。
それを僕は、呆然と立ちつくして眺めているしかありませんでした。
モヤモヤとした気持ちを胸に抱きつつも、ボクは午後のレッスンに向けて腹ごしらえをすべく、今日もアカデミーのレストランへと脚を運んだのでした。
「いらっしゃいませ!!」
今日も元気にムーンが、迎えてくれました。
ボクは彼女に、ランチを注文しました。
「お待ち下さいね!」
ご機嫌な感じのムーンのテンションに対して、ついて行きかねている自分がテーブルにいました。
(ここでは、よくあることって・・・・なんなんだろうか・・。)
「お待ちどう様!!」
ウェイトレスさんが、ランチを持ってきました。
そして、チラッと僕の顔を見て、
「ごゆっくりどうぞ!!」
彼女は、厨房の方に歩いて行きました。
どうやらムーンは、僕が悩んでいる事に気がついているようです。
「今日も有り難うございました!」
ウェイトレスさんは、会計の折でも元気を通しました。
ボクは、またコートに向かうのですが、背中に視線を感じました。
振り向くと、彼女が僕の方を見つめていました。
その表情は、少し心配そうに見えるのでした。
(やはりムーンは、ボクの様子を気にしていたんだ・・・。)
そして午後も、嵐のような練習が過ぎていったのでした。
やはりサニーの姿は、そこにはありませんでした。
今日の練習は終わってしまいました・・・・、とても腑に落ちない点を残したままに・・・
僕の脚は自然と、ガット張り機の部屋へと向かっていたのでした。
「いらっしゃい!」
期待通り、そこにはアカデミーのストリンガー・・・、ムーンがいたのでした。
「今日もストリングを張るんですね!」
「うん・・・・。」
確かにボクは、今日もラケットのガットを一本切りました。
でもここに入室した理由は、それだけでは無いのでした。
恐らく、その事は彼女も承知なのだと思っています。
「それと・・・・」
女の子は、ジッと僕を見つめてきました。
「何かお悩みなのですね!?」




