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ちょっと年上の女の子  作者: らすく
第2章 修行
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ぜひ、お試しください!

 「いろんなのがありますよ!

 ハードなのから、ソフトなのまで!」

 彼女は意図的(?)に、不適切な想像をかき立てる様な言葉遣いで、僕に迫ってきました。

「張ってもらいなよ。」

 サニーは軽く肘で、僕の腕をつっついてきました。

 「う、うーん。」

 ボクはスグには返事が、出てきませんでした。

 まだ彼女に対して、今ひとつ腑に落ちないところがあるのでした。

 確かに、この女性のガット張りの腕前は、先ほど見た感じからも、明らかに手慣れている様子でした。

 間違いなく彼女は、上級のストリンガーでありましょう。

 でも、この女性が外見的にも、最初のイメージ的にも、テニスとはかけ離れているのです。

 いわゆるギャップを感じるのでした。


 「どんなのが、よろしいでしょうか!」

 「うああああ!!!」

 彼女の顔が、ズイっと僕の顔に接近してきたのです。

 そこでボクは、思わず尻もちをついてしまったのでした。

 「お勧めのモノがありますよ!」

 さらに女性は、僕を見下ろしていました。

 (うう・・・・、なんだかこれは・・・。)

 ボクは、彼女に対して完全にタジタジでした。

 そして尻もちをついている自分の視線は、どうしても、この女の子の・・・・。


 「どこ見てるんですかあ!」

 彼女は満面の笑顔で、僕の肩をバシン!と叩いてきました。

 「い、いや・・・っ。」

 悪びれもなく、この女の子は、ボクを責め続けて来るのでした。

 どうやら僕に選択の余地は、全く無さそうなのでした。

 「お、お願いできますか・・・。」

 「任せてください!」

 彼女は、右手でトンっと胸を軽く叩きました。

 

 「では、こちらのストリングなんかがお勧めですよっ!」

 女の子は僕の目の前に、黄色いストリングを見せつけてきました。

 「これは?」

 ボクは見た目では、このストリングがどんな種類であるのか、よくわかりませんでした。

 「これは、ポリのストリングなんですよ!」

 彼女、両手でストリングとビシッと伸ばしていました。

 その感じは、まるで「あやとり」の様でした。

 それと共に、何故か女の子は脚も開いていました。

 全身に力が入っているのでしょうか・・・・。

 (いや・・・目の前で、そんなポーズとられたら・・・。)

 実は僕は、まだ尻もちをついたままなのでした。

 僕の視線はストリングではなく・・・・

 ・・・・・自分の思考は、だんだんと鈍ってきたのでした。


 「これで、よろしいですね!」

 「はっ・・・!はい!」

 ボクは彼女の元気な言葉で、目が覚めたように思い切った返事をしました。

 「いいですよ!

 これは丈夫で、コストパフォーマンスいいんですよ!」

 まだ、このポーズを維持しています・・・・。

 どんだけ、このストリングを推しているのでしょうか・・・。

 「いいんですけど・・・。

 僕は、いままでナイロンのストリングしか、使ったことが無いんですよ。

 ポリのストリングは、なんせ堅いので肘に負担がかかるから・・・。」

 正直な気持ちを、僕は彼女に伝えたのでした。

 たぶん女の子は、ガッカリするのだろう、と思っていたのですが・・・。


 「大丈夫ですよ!」

 「えっ?」

 彼女は、まったくめげない態度をとってきたのでした。

 「このポリのストリングは、なめらかな感触なんですよ!」

 「は、はあ・・・・。」

 「まあ、ナイロンほどの、まめらかさではないですけど!」

 「え、ええ・・・・。」

 「ぜひ、お試しください!」

 「は、はい・・・・。」

 (なんでこの娘は、こんなにこのストリングを推してくるのだろう?

 そしてなんで、ストリングを引っ張って、脚を開いているの??)

 数々の疑問を抱きつつも、女の子のセールストーク(?)に、僕は完璧に押し切られてしまったのでした。

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