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今回はオタチート本編にてチラッと出てきたキングマザーパース!!の作品を書いてみました【オタチート会長、運動祭にて登場】
あくまでも本編より進まないようにしないと…
燃える街。響く叫び声。崩れる家屋。泣き叫ぶ子の母。たかが人間の村を一つ燃やしただけでここまで心地いいのは無い。これが自分の癖であり、魔族に魂を売ってから唯一の楽しみだった…
「母さん!!カボチャが採れた!!」
「よくやったわね。ツィン。きっと強い男の子になれるわ。」
「うん!!」
ツィン=デル=カミユイ。彼は一言で言うと童顔の優しい少年だ。自分のやりたいことをやりつつ、やるべきことはしっかりやる。まさしく模範に等しい子だ。
「母さん!!今日は何手伝う?」
「そうね…ちょっとお父さんを迎えに行ってくるから家で一人で待ってなさい。」
「はーい!」
「じゃあ行ってくるわね。いい子にしてるのよ。」
「行ってらっしゃい!!…さて、今日は何してよう…」
その時、誰も穏やかなこの村に魔の手が迫っているのを予想などしてるはずはなかった…
「いやああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
「とっとと燃え散れ!!」
「あああああぁぁぁぁぁぁああぁあぁああぁぁぁあああぁああぁあ!!!!!!」
「返して!私のテヲルを返して!!」
「テヲルってこのガキのことか?」
「いやああああああああああああああ!!!!!!!!!!!テヲル!!テヲルのことを離して!!」
「お母さん!!助けて!!」
「テヲルくーん…バイバイ。シユシレシ。」
「お母さん!!熱いよ!!助けて!!お母さ…
「いやあああああ!!!!!!!」
「うるせぇ!シユシレシ!!」
「ヴアァァァァアァァァァアァァァァウッ!!!」
「さて…いい破壊だな、きっと魔帝王様もお喜びになられる。」
「そうだな。さっきの女が持っていた地図だと…南西に2ウリキ進めばまた別の村があるな…」
「そうか。全軍!!これより南西2ウリキの村に特攻する!!各自移動を開始!!」
「これで見つかるといいがな…【魔帝王様の器】が…」
「ん?何だ?あの空に飛んでるの…鳥にしてはデカイし…ま、まさかっ!魔軍の特攻かっ!!村の者に伝えね…
「ジジイ。黙ってろ。」
「さて、お宝探し始めますかーっと…」
「ツィン大丈夫かしら…」
「アイツなら大丈夫だろ。というかやたら村の方が明るくないか?」
「あら、ホントね…ってこれって…」
「ああ…燃えてる…」
「ツィン!!ツィンを助けに行かなきゃ!!」
「ああ!行くぞ…あの薄く見える翼は…」
「魔軍ね…」
その時、二人は気づいた。自分の息子を助けに行かなければいけない…ところが二人の足はその場で震えているままだった…そう、魔軍に対する恐怖が息子を助けに行く使命感を上回ってしまったのだ…
「な、なあ、きっとアイツなら自分で逃げられるよな…」
「え…ええ…そうね…」
「………逃げるぞ!!」
「……………ええ…」
こうしてツィンの両親は息子を助けずにその場から逃げてしまった…