表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴンライダー  作者: 明日こそはシンデレラ
5/96

空手家とミーナ(その2)

ジーザスは、馬車で3時間かけて街に戻り、山賊達20人程がたむろしている家に着いた。その家の主は、出張で何処かへ行っているらしく、山賊達が勝手に上がり込んで住んでいた。ジーザスは、山賊のリーダー・ワルドに、早速七色の男・ソータが倒れて戦えない状態であることを話した。ワルドは、色黒の大柄な身長3m程の男で、巨大なバスタードソードを持っている。


ワルド「夜まで待ってられるか。今すぐ行って、まずは七色の男を始末してやる。」


ジーザス「しかし、ここから村まで3時間かかるので、着く頃には夜になるかと。」


ワルド「サダ!!」


ワルドがそう言うと、奥の部屋から、黒のVネックのリビニットチュニックに、薄い紺のデニムを履いた、髪がブラウンのいい女が現れた。


ジーザス「そのいい女は?まさか、リーダーの彼女ですか?」


サダ「サンダーボルト!!」


ジーザスの少し手前の足元に、稲妻が落ちた。


サダ「冗談はやめて。私はジャニーズ系が好きなの。次、つまらないこと言ったら殺すわよ。」


ジーザス「ヒッヒイイイイ!!リーダー、何なんですか、この狂った女は!!」


ワルド「おいおい、サダ。そこまで俺を否定しなくてもいいだろ。ちょっとそこのbarで知り合ってな。話を聞くと、ポナ村に用があって行きたいらしいんだが、七色の男が邪魔みたいでな。で、俺達と一緒にポナ村へ行くということになったんだ。」


ジーザス「用って?」


サダ「それは聞かない約束。私は攻撃型の魔法使い。ポナ村には何回か行ったことがあるから、一瞬で魔法で行けるわ。さあ、今すぐ出かけましょう。私は毎晩、8時になると眠たくなるの。」


ジーザス「8時って、夜はこれからって時間だ。お前は人生損してるぞ。」


サダ「うるさいわね!!さあ、行くわよ!!早く全員揃えて!!」


山賊達は、サダの回りに集まった。


サダ「じゃあ、行くわよ!!ポナ村・ムーブメント!!」


山賊達は一瞬消えて、ポナ村の入口に着いた。


村の入口で監視をしている中年の男が叫んだ。


男「みんな!!山賊が来たぞ!!」


ワルド「な、なんでいきなりバレたんだ?」


サダ「あの男は、たぶん職業が見えるのよ。」


ジーザス「俺は、すんなり入れたけど・・・・。」


サダ「あんたは弱いから、村人でいけるんじゃないの?」


ワルド「おい、いったん引き上げるぞ!!まさか、こんなに速効でバレるとは。」


サダ「待って!!今、七色の男は寝ているのよ!!このチャンスを逃す手はないわ!!私が魔法で援護してあげる!!強引にこのまま行きましょう!!」


ワルド「そ、そうだな。村人相手なら楽勝だ。俺一人でも無双ができる。」


サダ「まずは、寝ている七色の男を殺しましょう。」


ジーザス「アイツなら、この村の奥の寺にいる。」


山賊達とサダは、堂々と村へ入り、ソータのいる寺へと進んだ。村人達は恐くて、ただただ見守っているだけだった。


村人達「ユナちゃんは?こうなったらギズモに頼もう。」


「ユナちゃんは、まだ学校で授業中だ。」


「勉強は大事よね。私はもっと勉強して、医者になれば良かったと、今になって思うわ。」


「今は勉強どころじゃないだろ。だいたいアイツら、どこへ向かってるんだ?もしかして寺か?まさか、ソータ狙いか?」


「有りえる。寝込んでるソータなら、赤子の手を捻るようなもんだ。」


「俺、学校へ行って、ユナちゃん呼んでくる!!」


若い村人の男が、ユナのいる学校へと走って行った。




その頃、寺ではチャンコとミーナが寺へ上がり、ソータの側に座っていた。


ミーナ「あんた、ここへ上がるからには、何かソータに捧げる品物があるんでしょうね?だいたい初対面なのに、図々しいったらありゃしない。」


チャンコは、道着の胸元から袋を出した。


チャンコ「これは、俺がいつも持ち歩いているワラビ餅だ。栄養があって腹持ちも良く、長持ちするぞ。」


ミーナ「あんたね、ソータのこの状況を見て、餅なんか食べれると思う?あんたは、風邪ひいたら餅食べるの?」


チャンコ「俺は、風邪をひいたことが無いんだ。風邪ってやっぱり、しんどいのか?」


ミーナは大きな深いため息をハアアアアッとついた。


そんな中、村人の一人の男がソータの部屋に上がり込んで来た。


村人・男「どうしよう、山賊がこの寺へ向かって来ている。たぶん、ソータ狙いだ!!ユナちゃんはまだ学校にいるから、ギズモは来れない!!」


チャンコ「山賊だと?よし。俺に任せろ!!」


ミーナは、気合いの入ったチャンコの眼差しを見て言った。


ミーナ「OK。私も手伝うわ。あんた、今までに人を5人ぐらい殺してるでしょ?今の顔は、極悪人の顔よ。」


チャンコ「殺してないわ!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ