表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴンライダー  作者: 明日こそはシンデレラ
3/96

魔法使い・ミーナ

夕方、ソータが畑から大根を何本かひいて寺へ帰ると、ピンクの髪にデニム、黒のトップス、白のアウタージャケットを着たミーナが来ており、ソータの部屋兼団らん部屋で、ユナと談笑していた。ミーナは、ソータより4歳年上の20歳で、ソータとユナが幼い頃からよく知っている、お姉さん的な存在だった。ミーナは、街で占い師をしていると、ソータとユナは村人達から聞いていた。


ソータ「あ!!ミーナさん!!」


ミーナ「ソータ、大きくなったわねえ。へえ。デニム素材のお洒落な作業着着てるわね。」


ユナ「お兄ちゃん、ミーナお姉ちゃんが、今日からここに住むって。」


ミーナ「ソータ、お願い!!家賃少しだけ入れるから、ここに住ませて!!夜はユナちゃんと一緒に、隣の部屋で寝るから。」


ソータ「別に家賃なんていらないし、いいですよ。家には帰れないんですか?」


ミーナの実家は、ソータとユナの住んでいる寺から歩いて、1K程離れた所にある。


ミーナ「お兄ちゃんが結婚して子供ができてさ、お父さんもお母さんも孫に夢中で。お兄ちゃん夫婦の家って感じで、私は居候みたいなもの、家に居づらいのよ。」


ソータ「ここから街まで通うんですか?」


ミーナ「占い師は辞めたの。この村の村長さんの秘書の求人が出てたから応募したら、魔法が使えるからって採用されたの。時給900円なんだけどね。」


ミーナが言うには、ミーナは補助魔法専門の魔法使いで、攻撃的ではない魔法使いというのをかわれて、村長に採用されたらしい。


ソータ「へえ、良かったですね。そろそろ民さんが来るので、一緒にご飯を食べましょう。」


ミーナ「ああ、民さんね。」


民さんは、幼い頃からソータとユナのご飯を朝、昼、晩と作りに来る50代のおばさんで、ソータとユナのご飯を作ることで、村から少しお金をもらっている。


民さんが食材を持ってやって来て、ミーナを見て言った。


民さん「あっ!!この不良娘、帰って来てたのかい。」


ミーナ「民さん、お久しぶりです。元気そうで。」


ミーナもまた、幼い頃から民さんを知っている。


民さん「あんたこそ、元気でやってるのかい?噂では、街で占い師をやってるって聞いたけど。」


ミーナ「実は占い師はやめて、明日からこの村の村長さんの秘書として働くことになったんです。」


民さん「あら、良かったじゃない。」


ソータ「民さん、実は今日から、ミーナさんもここで暮らすことになりました。」


民さん「え?そうなの?あんた実家があるじゃない!!」


ミーナは、兄が結婚して子供ができ、実家に居づらいことを説明した。


民さん「まあ、ソータとユナちゃんがいいって言うなら、いいんじゃない。」


それから民さんは台所へ行き、ご飯を炊いて、クリームシチューとポテトサラダを作り始めた。


ミーナ「ソータとユナちゃんてさ、やっぱり魔法は使えないの?」


ソータ「はい。使えないし、魔法の効果が全く効かないんです。」


ミーナ「まあ、ソータは七色の男だからしょうがないとして・・・・スリーピー!!」


ミーナはユナに向かって右手人差し指を指し、眠たくなる呪文を唱えたが、ユナには全く効果がなかった。


ミーナ「タイアード!!」


今度は、スリーピーの上級魔法をユナに唱えたが、やはりユナには効果がなかった。


ミーナ「さすが選ばれし者、ドラゴン・ライダーね。でも、回復ができないのか。」


ユナ「はい。」


ソータ「ユナは、ギズモに舐めてもらえば傷や病気が治ります。俺は、寝て治すしかないんです。」


ミーナ「ああ、例の高熱が出るやつね。あんた、絶対長生き出来ないと思う。」


そんな話をしていると、民さんがテーブルの上にシチュー鍋を置き、ソータとユナがそれぞれ台所へ炊飯器と、皿に山盛りになったポテトサラダを取りに行った。


民さん「ミーナ、あんたも食べるんでしょ?これからここにお世話になるんだから、みんなのご飯くらいつぎなさい!!」


ミーナは食器棚をソータに教えてもらい、みんなのご飯とポテトサラダをついだ。


民さん「じゃあ、私は帰るから。ミーナ、ソータとユナちゃんに迷惑かけるんじゃないよ!!」


ミーナ「あれ?民さんは食べないの?」


民さん「家で、旦那と子供達が待ってるからね。じゃあ、また明日。」


そう言って、民さんは自宅へ帰って行った。


ソータとユナがシチューを1杯食べるなか、ミーナは3杯目のシチューをついでいた。


ソータとユナは思った。


ソータ(おいおい!!3杯目かよ!!ちょっとは遠慮してほしいな。)


ユナ(シチューは諦めて、今日はポテトサラダでお腹をいっぱいにするしかないわ。)


そんなふうに2人が思うなか、ミーナは思った。


ミーナ(ここには、うるさいお兄ちゃんやお母さんがいなくて、ご飯は美味しいし、なんて居心地がいいんだろう。まさに楽園ね。)


ミーナは、4杯目のクリームシチューをつぎ始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ