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ドラゴンライダー  作者: 明日こそはシンデレラ
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洞窟の守り人 勇者・サラ

賢者の石を通り抜けて、魔王達3人は更に、青白く光る洞窟の奥深くへ進むと、一人の少女が立っていた。少女は、青いボーイッシュの髪に緑のTシャツ、紺のスリムなデニムに水色のスニーカーを履いていた。少女は、魔王に向かって話し始めた。


少女「私は勇者・サラ。魔王、あんたをここから先に行かすわけにはいかない。あんたのことはノヴァから聞いている。戦闘態勢にならないと、あんたは倒せないんでしょ。さあ、さっさと武器を出して、私と闘いなさい!!」


魔王「サダ、それからオババ様。後ろへ下がって。」


サダ「はい。」


オババ様「おお!!最近のおなごの勇者はおっかないわねえ。」


魔王「おなごって。オババ様の年齢を感じる。」


サダ「オババ様、そういう時は、女子って言うんです!!」


オババ様「とにかく、魔王、頼むわよ。あんたが殺られたら、私達も間違いなく殺されるんだから。」


サダ「大丈夫です。魔王様は無敵です。」


サダとオババ様は魔王の背後へ下がり、魔王は空間の画面を操作して、緑色の大きなイージスの盾を右手に装備した。


勇者・サラ「そんなもので、私の攻撃を防ぐつもり?ハートショートソード!!」


サラは、両手に短剣を持った。


勇者・サラ「行くわよ、魔王!!覚悟しなさい!!」


サラは、洞窟の壁を両手に短剣を持ったまま、走って来た。


魔王「ま、まじか!!壁走りをするなんて、こいつは忍びか!!しかも、めちゃくちゃ速い!!」





レッドドラゴン・ヴィクトリーは、エルダとキサラギを乗せて、ポナ村へと向かっていた。ヴィクトリーは、テレパシーでエルダに話しかけた。


ヴィクトリー『エルダ、腹へった。昨日から何も食べてない。』


エルダ『このタイミングで?一仕事終るまで我慢して。これが終わったら、ちゃんとご馳走してあげるから。』


ヴィクトリー『一仕事と言ってもなあ、あの

伝説のブルードラゴンが相手だし。今のこの状況では、勝つ自信がない。』


エルダ『何も闘わなくていいのよ、ポナ村から外へおびき出すだけでいいから。』


ヴィクトリー『う~ん、分かった。とりあえずやってみる。』


キサラギ「エルダ、何を話してたんだ?まさか、このドラゴン、気弱なことを言ったんじゃないだろうな。俺が気合いを入れてやろうか?」


エルダ「あんたは、ミヤモトを斬るんでしょ!!余計な詮索はしないで。さあ、ポナ村が見えて来たわよ。村の中心の広場へ着陸しましょう。」


レッドドラゴン・ヴィクトリーは、村の中心の広場へ着陸した。





洞窟内では、魔王はイージスの盾で、なんとか勇者・サラの短剣の連打攻撃を防いでいた。


勇者・サラ「往生際が悪いわね。私の短剣が貴方に刺さるのも時間の問題よ!!」


オババ様「ちょっと魔王、押されてるじゃない。やばいんじゃないの?」


サダ「大丈夫です。きっと魔王様は、何か秘策があるはずです!!」


魔王「ハアッハアッハアッハアッ。こんな有酸素運動したの、久しぶりだな。」


勇者・サラは、さりげなく魔王の背後に回り込んだ。


勇者・サラ「もらった!!死ね!!魔王!!」


勇者・サラの右手の短剣が魔王の背中に刺さろうとしたとき、魔王は振り向かず、右手の盾を後ろへ向けた。


魔王「メデューサ!!」


緑色のイージスの盾に刻まれているメデューサの顔の両目が光り、それを見た勇者・サラは、石になって動かなくなった。


魔王「これまた、間一髪だったな。さあ、先へ急ごう。」


サダ「さすが魔王様!!やはり、私は一生あなたに着いていきます。」


魔王「サダ、お前は俺の金目当てだろ!!まあ、そういうの、俺は嫌いじゃないけど。」


オババ様「魔王って、なかなかいい男じゃない。ちょっと見直したわ。でも、永遠の命は私が貰うからね。」


魔王「女って、強欲だなあ。とりあえず、ノヴァって奴の所に行ってからだな、その話は。」


魔王達3人は、さらに洞窟の奥深くへと進んだ。

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