面倒な時は即GM
とりあえずこの邪魔な素材売りに行こうかな。
ウルフの革999ウルフ牙300ウルフの尻尾100
尻尾はレアみたいだな。
町に着くとちらちらこっちを見てくる。
うぜ。
「あれ、どうかしたんですか?」
この受付嬢俺のこと覚えているのか?
今まで相当な数の人が来たと思ったけど。
「覚えているんですか?」
「それは一人目の異人でしたから。」
なるほどな。
「素材売りたいんですけど。」
「でしたら、そちら「おい!」に」
いきなり後ろにいたやつが話しかけてきた。
「えっとどこに、素材持っていばいいんですか?」
「あの、いいんですか?」
すると受付嬢はちらちらと後ろに目を向ける。
「今はこっち優先ですしね」
「おい!聞けよ!その装備何処で手に入れたか言え!」
マジめんどくさい、相手したくないな、こういう時はこれ!
「コールGM」
「はいはーいGMのななだよ~」
「あの後ろの人がゲームの邪魔するんですけど。」
「こう言ってるんですけど本当ですか?」
「はぁ?何言ってんの?俺はコイツの装備で教えてもらいたいことがあるだけだ!」
「って言ってますけど?」
「なら教える気ないんで、これでいいですか?」
「はぁ?何言ってんの、情報独り占めして言い分けないだろ?教えないなら決闘だ!」
この人頭の中身がないのに同ゲームしているんだろう、不思議だ。
「そうなの?ななさん。」
「いえ別に言わなくてもいいですよ、自分で見つけるのもゲームってやつですから。」
「だそうですよ?」
「そんなこと知るか!決闘だって言ってんだろ!」
プレイヤーサイキョウから決闘申請が来ました。
こいつ本当にやばい奴だ、名前が最強って。
そして俺の答えはもちろん。
「いや、やりませんよ?時間の無駄ですし?」
「は?おい決闘しろ!」
「ななさん、これ以上時間の無駄です。」
「そうみたいですね・・・・わかりました、サイキョウさんのアカウントを1日凍結します。」
「はぁあああああああ?何で俺なんだよ、こいつが悪いんだろ?情報はみんなに知らせるべきだろ?」
「それを言うか言わないかは個人の自由です。それにいちいち聞かないとできないようでは何のためにゲームやってるんですかって感じです。」
「ふざけんなよ!」
そう言い終えるとサイキョウがきえた。
「このたびはご迷惑おかけしました。」
GMのななはお辞儀をした。
「いえいえこちらこそ。たぶんまたすぐに呼ぶと思いますよ?」
「えっ?」
「俺はこのゲームずっと一人でやる気ですし、情報一切誰にも渡す気ないんで。」
「はぁ、まあがんばってください。」
そう言い残すとななは消えていった。
そしてすぐに。
「さてそれでどこに持っていけば?」
「はっはい奥ですね。」
「わかりました~」
ウルはそういい奥に向かっていく。
この光景を見ていたプレイヤーはまたもや唖然としている。
「見てたか今の?」
「ふつうあんなことでいちいちGM呼ぶか?」
「たぶんこれからも呼ぶだろうな。」
「そうだね、掲示板に警告しておこうか。」
そのころ最初に口撃をうけたとある女性プレイヤーは。
「ん?口撃の気配がする。」
「何言ってんの?」
「なんとなく言わなきゃって気がして。」
「まぁなんかよくわかんないけど頑張って。」