転職と面倒事
ギルドに行ってダンジョンのこと聞こうかな。
「あの、ダンジョンのことについて聞きたいんですけど。」
「はい、ダンジョンはこの王都ができる1000年前からあるとされています。その昔悪の限りを尽くした精霊が閉じ込められている場所とも言われています。」
これはクエストかなんかなのか?
ウルは知らない、クエストはしっかり画面に出ることを。
「言われているって事実ではないんですか?」
「わからないんです。100階層あると言われているんですけど誰も攻略したものがいないので。」
開発者が教えたからかな?
でも1000年ってどんな設定したんだよ。
「わかりました、あと転職したいのでお願いします。」
そうですようやく30レベルに到達したから鬼からジョブチェンジだ!
石板に触れると。
戦士、魔法士、治療士、暗殺者、狂戦士、精霊術士、テイマー、錬金術士、料理人
増えたなぁ~特殊ジョブがなかったら迷っているな。
ちなみに普通は、スキルを得るために、買うか、クエストを得なければならない。
そして
「おっ種類がある。」
戦鬼 戦うことに特化した鬼 鬼化を得る。
雷鬼 雷を操る鬼。雷鬼化を得る。
影鬼 影を操る鬼。影魔法を得る。
くそ!全部いい!ただ俺の心を最も刺激するのはこれがな。
≪ユーニークスキル 雷鬼化≫
「おお!早く試したい!」
俺がスキルのため仕打ちをしようとしたとき。
「おい!貴様が鬼か!」
「ん?」
後ろを振り向くと6人のPTを組んでいるプレイヤーがいた。
「何か用ですか?」
すると真ん中のリーダっぽい竜人みたいな少年が
「俺のPTに入れてやるから装備とスキルの情報をよこせ。」
おいおいおいおいマジでいるんだ!自分が強いと思ってPTにみんな入りたいと思っているあほ!
俺はこみあげてくる笑いを抑え込んで。
「いや、別に・ブフッ・入りたくないから・教えないよ。」
すると少年が驚いた顔をして
「なんだと?トッププレイヤーの竜人の俺が率いるPT、戦いの円卓に入りたくないのか?」
なんだそのPT名は、誰だそんな名前付けたのは!
俺は後ろの5人に目を向ける。すると5人全員が即座に目をそらした。
ああ、お前なんだなリーダー。
「いや、トップなら俺もそうだし1人でここまで来てるから、そんな興味ないかな。」
リーダーはあれだけど他は悪い奴じゃなさそうだな。
「たしかにそうか、仕方ないあきらめよう。」
案外簡単に引き下がるんだな。
「ならフレンド登録をしてくれ。」
「断る」
「なぜだ!」
「いや、俺ボッチ極めてるから。」
「なんだそれは!理由になってないぞ!」
「このゲームで俺は友達作る気ないからな。」
それにこいつめんどくさそうだし。
「はぁ~わかったもういい、俺たちは行く。」
そうしてリーダーが去った後5人がきた。
「頭おかしいけどあいつ優しい奴何で、なんかあったら頼ってくださいね。」
「そうです!ネーミングセンスないけど優しいんです。」
「自己中だけど、優しい。」
「単純バカだけどやさしい。」
うん君達のリーダーをそんなけなしていいのかね。しかも全部統合するとやばい奴でしかないんだけど?
若干ひきつった顔で
「わっわかったから。」
「あっ俺はヒロです。」
「私はタム吉です。」
「私はミカ。」
「僕はライ、リーダーの名前がサイモンです。」
「あぁ俺はウルだ、なんかあったら言うよ。」
まぁないと思うけど。
「何やってんだ!早くいくぞ!」
「じゃぁよんでるんで、またどこかで。」
友達か。べっべつにうらやましくなんかないんだからね!
ダンジョン行こう。
そうウルはとぼとぼ歩いていた。
ダダダダ、ドン
「痛い!」
なんか当たったぞ?
「すいません!ぶつかってしまいました。」
後ろを振り向くと王女みたいな王女がいた。
「わお!今日面倒事のオンパレード!」
「へ?」
あっ声に出ちゃった。てへぺろ!