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感覚


感覚でキスができる事を教えてくれた人が去った日

僕は純粋に眠り続けるだけの子供でした。


言葉に言葉を重ねて

記憶が色褪せない事を祈っても

僕ら自身が色あせる事が

つまりは「生きる」の意味なのに?



感覚と感覚で世界は繋がるのに

切断された感覚と激痛の苦さを知ったのは

100年後の誰もいない空の下でした。



五目並べのように 言葉を並べて

真摯な気持ちを矢で射っても 虹はただのプリズム現象

光の屈折率に 届かない気持ちがあることをようやく知りかけた

汚濁にまみれた子供でした



誰かの幸せな後ろ姿を振り返って

賛美歌を口ずさめばいいのに

誰に送るでもない鎮魂歌と化学変化しているのは

きっと感覚という感覚を全て失ったからでしょうね



嘘をつくように言葉を並べて

全部の真実を言葉に埋めて

それでもなお 歩く僕ら 

子供達の未来に祈り捧げるふりをして?



偽善でいい。

虚構でいい。

感覚でいい。

戯れ言でいい。

鋭利でいい。

愚鈍でいい。

背徳でいい。

血を流してもいい。



感覚が骸となってなお

僕ら 素敵に笑える大人になり果てたのに?


言葉に言葉を重ねて

記憶が色褪せない事を祈っても

僕ら自身が色あせる事が

つまりは「生きる」の意味なんだ。

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