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残花の祠 ④



 ブービートラップの部屋を抜け通路を歩くと階段が見えた、階段を降り次の階層に足を踏み入れると一変して暗い。

残花の祠の全容は解析が出来なかった為に、トワが自足を使って調べなければならなかった。


 トワ達が階層に降りて始めての部屋に差し掛かる、トワは部屋を見渡して部屋の構造や違和感を調べる為に扉の前で止まる。

 部屋は暗い為にトワは懐からモノクルを取り出す、ブレスレットでモノクルを暗視モードで部屋を見る、次に行く扉は無く部屋中は何も無く、違いがあるならば床が色違いのパネルになっていた、それが気に掛かると思っていると。


「トワさん」


「何だ?」


 後ろに立っていたミリアが声掛けてくる。トワはミリアの方を見て立振り替える。


「何か変な音がしませんか?」


 ミリアの言葉で耳を澄ませると、確かに部屋の何処からかカサカサと音がしていた。


「床の下か?」


 トワがしゃがみ地面に耳を当てると、カサカサと這うような音が床の下から聴こえてくる、トワは部屋の床に有るパネルを力強く押すと部屋の真ん中からバカッと左右に開く、深さ10メートル程の所に地面が在ると思うが、一番の異変は落下した先に大量の虫が這っていた、先程から聞こえてきた音は虫が這う音の様だ。

 次に進む為には降りなければならず、何故ならば落下した先の虫達がいる所に扉が有る為だった。


「降りて先を急ごう・・・」


 とミリアを見ると顔が青白くなってトワの外套の裾を握っていた。


「どうした?」


「トワさん、降りなければダメですか?」


 どうやら彼女は下に降りたくない様であったが、何故か理由を聞かなければ事が進まない。


「何か問題が有るか?、そこまで高い所から跳ぶわけでもないし、虫が大量にいるだけだが?」


「それです」


「どれだ?」


「虫です、あんなに大量にいるだけで無理です」


 ミリアは頑なにトワの外套を掴んで動きたくないと意思表示をするが、トワにすれば問題が無い事である。


「誰もあの虫の中に飛び込む訳ではないですよ」


「でも、どうやって?」


「少し下がって」


 トワはミリアを下がらせて、腰に引っ掛けてある焼夷手榴弾サーメートのピンを抜き取り、そのまま大量の虫の中に放り投げる、念のためにミリアを被害無いように外套でミリアを覆う。


 217のニーナ特殊講座サーメートとは?

手榴弾の一種でサーメートは、テルミット焼夷弾の一種で短時間に狭い範囲に集中する非常に高い温度を爆発的に生み出すことができる兵器である。

構造内部にある素材で爆発炎上、燃焼するのに酸素を必要としないため水中でも使用できる。

通常の手榴弾などに比べて加害半径はきわめて狭く、そのため信管の遅延時間も短い。

燃焼温度は約4000~5000度にもなりかなりの高温で、鉄骨などを溶かすことが出来る。

主な用途は鉄条網やバリケードなどの構築物の破壊である。

燃焼時間2~3秒ととても短く燃え広がりにくい、よく白リンと間違われることが多い。

危険な物なので、用法を守って使用しましょう

以上ニーナの特殊講座でした。


「と、突然何するんですか!?」


「障害を排除した」


 ミリアが焼夷手榴弾を投げた場所を見ると、鎮火して大量にいた虫は見るも無惨になって床の所々がガラス化しているいた。


「え、何をしたんですか?」


「・・・・・・」


 トワは何も言う気が無いのか、虫のいなくなった穴に飛び降りた、ミリアは慌ててトワを追い掛けて穴に飛び降りる。


「待ってくださいよトワさん」


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