魔都に漂う者 漆黒とレイブン
ショパン達を乗せた馬車が目的地に向かって走り出した頃
魔都ウェーバー屋敷主寝室
ウェーバーが眠っていると風が寝室内に流れ込んで来るのを感じてウェーバーは目を覚ます、身体を起こして周りを見渡すと窓が開いていた、執事が戸締まりを忘れたのかと思い窓を閉めると同時に背後からどす黒い殺気を感じた。
「こ、殺した」
ウェーバーは背後にいる人物が声を掛けられて驚て身体を震わせるが深呼吸をしてから、再び窓を開け驚くべき事を語り出した。
「よくやった、予定外の来客であったが許容範囲だな、別働隊からの連絡はまだ来ていないがどうした?」
「ま、まだ連、連絡がない」
「なら状況を見に行け」
ウェーバーの背後に立つっている殺気は風吹き込んで来ると同時に掻き消える、ウェーバーはベット横のナイトテーブルから備え付けてあるナイトキャップをコップに注いで一口で飲み干して不適な笑顔を浮かべる。
「もう少しだ、もう少しでショパンをこの手で」
部屋の隅を這う虫の足音がウェーバーを包む異様な雰囲気を際立たせる。
しばらくして再び窓が開く、ウェーバーは先程の人物が戻ったかと酒が入って怠くなった身体を起こす、しかしウェーバーが想像していた人物ではなく漆黒の衣装に身を包んでいる者が立っていた。
「だ、誰だ!?」
ウェーバーは思いも知らない人物の侵入に狼狽した声を挙げながらも何とか侵入者に問いただす、漆黒の侵入者はウェーバーに近付きながら何気無い動作でウェーバーの首に凶器を宛てる。
ウェーバーはあまりにも侵入者の動作がごく自然だった為に、首に触れている凶器の冷たさで理解した。
「ひぃ、な、何が目的だ!?」
「ここに別の男が来たはずだ、その男は何処に行ったか答えろ」
「あ、あの男なら、私の手の者によって死んだ」
「あの男が死んだ!?」
漆黒は驚いた声を出した、ウェーバーは漆黒の用が無くなったのなら少し時間を稼げばいいと思い漆黒に話そうして気付く、漆黒の凶器が微かに震えている事に。
「・・・くくく、あははははは」
なんと漆黒の凶器が震えていたのは笑っていた為だった、笑っていた事にウェーバーは疑問を問い掛ける。
「何が可笑しい」
「教えてやるよ、あの男はレイブンの字を有するあの男は例え死体を見ても死んでいないと思え、奴は死を騙し時すら騙す男だ、忠告いや、警告してやる次に奴を見たときがこの世とのお別れだ」
ウェーバーは漆黒の言葉を聞いて何故かほくそ笑む
「・・・その男が本当に死んでいないかは後で考えるとして、貴方とはお別れです、その男と同じ者に殺されない」
その言葉と同時に漆黒の背後から殺気放つカラスが漆黒に飛び掛かっていた。
「し、死ね」
漆黒は後に目が有るかのように上と横から迫る凶器を避ける、避けられたが最低限の仕事はするカラスだったウェーバーの首に宛がわれている凶器がウェーバーから離れるように武器を振るった。
「ふん、あの男がいないのであればここには用は無い」
漆黒は武器を仕舞うい片方の腕を肩の位地まで挙げる、カラスがもう一度切りかかろうとした次の瞬間、漆黒は指をパチンと鳴らすと閃光がウェーバーの寝室を包む。
閃光が収まり寝室内は再び暗闇が支配する空間になる、カラスはウェーバーを守る形で立っていたが漆黒の姿は影も形も消えていた。
「ほ・ほ報告」
「報告は後でいい、今逃げた者を追え」
ウェーバーはカラスにいい放つと、カラスは闇に紛れ込むように漆黒を追いかけ始めた。




