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妻が本の中に蘇り、勇者と結ばれる前に俺が魔王を倒すだけ。  作者: さんまぐ


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第27話 魔王城での戦い。

男は国王に最低限の礼を告げると、魔法陣の中に入る。

ブランドから聖剣レイザーイを取り上げると、それを持ち、「僕達を魔王の城へと導いてくれ!」と言うと、眩い光と共に男達は魔王の城、その手前に転移していた。


[恐らく魔法陣があるので、ここも魔王城の敷地だったのだろう]


そう本には書かれている。

この会話も本来ならブルガリが口にしていたし、クラムが[魔物の営み?]と不思議に思う。


だがそれがない。

代わりに目の前には歓迎と言わんばかりのおびただしい量の魔物達。

男は魔法の無駄撃ちを防ぐためにも、聖剣レイザーイで片っ端から切り刻んでいく。


「ライムさん!棺を盾にも武器にもしてください!」


男には容赦はなかった。

何かのタイミングでパールを襲う可能性があるブランドは、この機会にできる事なら殺してしまいたいほどだった。

ライムもそれがわかっているからだろう。


ブランドの入った棺桶を盾のように扱い、目隠しのようにして剣を棺桶ごと貫いて魔物を殺していく。


ライムの剣も聖鉄の残りで強化されていて、切れ味はかなりの物になっていた。


「パールさん!ライムさんの支援をお願いします!」

「了解!カインのサポートは!?」

「僕なら平気です!4人で魔王の前まで、まずは行きます!」


男は聖剣レイザーイを手足のように振るって魔物を細切れに変える。


その時とんでもないものを見てしまった。

魔王城から現れた巨大な魔物。多足多腕多頭の魔物はよく見たら5将軍だった。


「5将軍?」


男は剣を振るいながらイリゾニアの外に意識を向けると、それはイリゾニアが用意をしたクライマックスの魔物だった。


5将軍は手当たり次第に魔物の死骸と、まだ生きている魔物を集めて圧倒的な巨体と質量で襲いかかってくる。


男は一瞬の間に思案をする。

魔術なら一撃粉砕は可能だが、ここで力を示せば魔王が強化されかねない。

だが強大な魔法を放つには間が足りない。


聖剣レイザーイを振るいながらの大魔法は、出来なくはないが無理がある。

ブランドを囮に使う事も考えたが、それでブランドを見失ってしまうのは先が読めなくなる。


「どうするカイン!?」

「ブランドにレイザーイを渡してみる!?」

「いえ、それで暴走されても困ります!」

「長期戦で切り崩すか!?」

「それしかありません!所々で頼らせてください!大魔法を放ちます!パールさんは溢れた小物の始末とライムさんの回復をお願いします!」


男は可能な限り肉弾戦と魔法を使うことにしていた。


あくまで術は隠し球にした男は、ライムにつゆ払いを任せると大魔法を放つ。


火の大魔法メルトボルケーノ。

風の大魔法ウインドストーム。


これで5将軍の身体は小さくなるが、それでも魔王城から魔物が飛び出して来て5将軍に合流すると、再び身体は肥大化して巨体で押し潰そうとする。


男は長期戦に苛立ち「極大魔法を放ちます!本来なら禁止されていますが、魔王城なら余波で吹き飛んでも許されます!壁を作ります!壁の中に入ってください!」と言うと強固なストーンウォールとアイスウォールを作り、先頭に棺桶を立ててその裏に3人で入ると、男は「アトミック・ショックウェイブ!」と唱えた。



発動点は5将軍の中心。

内部から全てを消し飛ばす熱を放った。


イリゾニアの外で、男は「結局術も魔法も似るんだよな」と言う。


禁術に閃光術、爆裂術、超熱術、風塵術というものがあり、どれも一つでとてつもない威力を放てるが、それを組み合わせた閃光爆裂超熱風塵術はアトミック・ショックウェイブと遜色ないどころか、術者の才能に左右されるので、男が放てばアトミック・ショックウェイブの比ではない。


だが、術には更に招陽術なんかもある。

双方を極めつつある男には、なぜ術ではなく魔法が世界に残ったのか、仮説の域を出ないがわかった気がしていた。



・・・



男の放ったアトミック・ショックウェイブは魔王城の上部分を消し飛ばし、5将軍も跡形なく消しとばしていた。


「危なかった…ウォールはどちらもほぼ消し飛んでいました」

「これが極大魔法…」

「凄いけどカインは疲れたよね?少し休む?」


男は「いえ、今も城の跡地、地下から魔物が出て来ています。マジックポーションでなんとかしますから、行きましょう」と言って先に進んだ。

ブランドの棺桶はボロボロになっていたので、外に出して鎖で引きずる事になった。

不思議な事が起きていたからか、ブランドの身体はまだなんとか見られるレベルになっていて、ライムとパールを見て「ヒヒヒヒヒ」と笑っていた。

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