78 眠る少年 魔法との出会い
78 眠る少年 魔法との出会い
少年はどこにでもいる普通の少年だった。
特別体が大きいわけでもなく、
力が強いわけでもない。
魔法の才能があるわけでもなく、
魔力が多いわけでもない。
もちろん
特別な能力があるわけでもなかった。
普通の少年だった。
、、、、
少年は5歳の時に
初めて魔法を見た。
炎の魔法。
何も知らない少年には
ソレがなんとも言えない感動的な出来事だった。
少年は魔法を何度も何度も真似した。
、、
何度も
何度も
、、
何度も
何度も
しかし、魔法が発動することはなかった。
少年は気にせずくる日もくる日も繰り返した。
手をかざし炎がでるイメージを繰り返した。
来る日も
来る日も
、、、、
少年には食べる事、眠る事以外にすることはなかった。
ゴミをあさり使えそうなもの見つけ
それを
食べ物と物々交換して生活していた。
少年は恵まれていなかった。
少年は
ある日、体の中に動く力を感じた。
魔法の練習をするとその力は動くことに気付く。
練習を重ねるほど、その力は強くなり、
はっきりと感じとれるようになった。
少年は魔法の練習をすると、
何故か眠くなることに気付いた。
魔法の練習の後はゴミの中で死んだように寝た。
、、
魔法の練習をしている時。
パチッ
「!!」
少年の手から火花がでる。
かすかな光。
、、、
不完全ながら初めて魔法が発動する。
少年が魔法と出会ってから4年がたっていた。
火花のような不完全な魔法が発動してから、
炎を出すまでの道のりは早かった。
少年はそこから凄まじい勢いで魔法が上達していく。
この出来事が少年を非凡な少年に変えていく。
少年が魔法を習得できたのは、
運が良かったからなのか?
少年に
普通ではない才能があったからなのか?
魔法に没頭できる環境の影響だろうか?
それとも毎日の積み重ねだろうか?