69 赤鬼と青鬼
69 赤鬼と青鬼
ドリーク火山。
ヒビラ帝国の南に位置する山脈。B級の魔物が多く生息しており、中級冒険者の活動場所として使われることが多い。
3人の冒険者パーティが巨大な魔物と戦っていた。
「クソ!なんでこんなとこにB級上位がいんだよ!」
リーダー格の弓使いが叫ぶ。
巨大な魔物はレッドサラマンダー。ドリーク火山最強の魔物だ。
「ヤマ。今の戦力じゃ無理だ。このままじゃ全員死ぬぞ!」
仲間の剣士がリーダー格の男に言う。
「くっ、、、。
オレが足止めする。お前らは先に逃げろ!」
「ヤマはどうするんだ!」
「オレはこの中で1番足が速い。なんとでもなる!」
「しかし、、、」
「はやく行け!魔物が油断してるすきに!」
、
「、、、クソ!!
絶対死ねなよ!ヤマ!」
「ああ」
2人の冒険者は走り出す。
、、、
逃げる2人を追いかけようとする魔物。
ピシュ!
魔物の首に矢が当たる。
しかし矢は魔物の硬い鱗に弾かれる。
「おい!デカブツ俺が相手してやる」
魔物はターゲットを変え弓使いの冒険者に襲いかかる。
「かかってこいよ!」
魔物は口が赤く光る。
(やばい!)
魔物は口からマグマの塊を吐き出す。
(なんとかかわせる!)
間一髪でかわす冒険者、、、しかし。
マグマの塊は地面にぶつかった瞬間、爆発した。
どォーーーーん!!!
「うああ!!!」
冒険者は吹き飛び、地面を転がる。
「くっ、、、」
冒険者は片足に酷いやけどを負い、逃げられそうにない。
「クソ、、、。ここまでか、、、」
、、、
魔物はゆっくり近づき、、、
魔物の牙が冒険者に触れようとした瞬間。
、、、
岩陰から赤と青の2つの何かが飛び出してくる。
「!!」
、。 、
突然、少年の声が聞こえる。
「トラン流バルカキャノン!!」