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56 獅子王
56 獅子王
『赤獅子の牙』副クラン長ナハラサはとある街にある。『赤獅子の牙』本拠地に来ていた。
「戻ったかナハラサ。」
赤い瞳の男がナハラサに喋りかける。
「ああ、今さっきね。」
「ホントに人使いあらいんだから困るよ。」
ナハラサは椅子にドカッと座りながら喋る。
「で?どんなヤツだった?」
「変わった子だったよ。
掴み所がなくて、地位や財にも興味がない。
スカウト難しそうかな。」
「実力は直接戦ったわけじゃないから分からないけど、、、。
メンバーに聞いた話しだとハヤキを圧倒して、炎剣を直撃して無傷だったらしいよ。
特例で早期にBランクになったらしいし、普通じゃないのは確かだね。」
「勝てそうだったか?」
その男は面白そうにナハラサに聞く。
「分からないね、、、。
性格は真っ直ぐだけど、型にはまらない柔軟なタイプかな。何して来るかわからない所が怖いね。できれば彼と戦いたくないよ。」
「ははは、ナハラサに戦いたくないと言わせるか。」
「会ってみたいな。」
「頼むから問題起こさないでよヤラク!」